背中を押さない総合工事店。必要な外壁工事を無理なく提案し、信頼の構築へ
株式会社望月商行
静岡県静岡市清水区渋川の株式会社望月商行は、金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)や各種屋根工事を施工する工事店です。自社職人を大勢抱え、現地調査から見積り、施工まで一貫して行えるのが最大の強み。地道にお客さまとの信頼関係を構築してきた、地域に根差した会社です。
工事店の想い
PERSON
経営者として、職人として。お客さまの笑顔とスタッフのために走り続ける二代目経営者
株式会社望月商行(以下、望月商行)は静岡県静岡市清水区渋川に拠点を構える工事店です。金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)や各種屋根工事を中心に住宅工事全般を施工します。創業は1980年。前身は瓦の問屋業でしたが、時代の流れと共に外壁修理や屋根修理を手掛ける工事業へ転換し、地域に根差した事業を展開してきました。
代表取締役の望月充貴さん(以下、望月さん)は、問屋業から外壁工事業への転換という大きな変革を成し遂げ、地域で確固たる地位を築き上げた二代目経営者です。経営者として家業の歴史と社員への責任を背負いながら、常に前進し続ける望月さんの素顔に迫ります。
子ども時代、望月さんは勉強も運動もこなす、大勢の中でリーダーシップを発揮する活発な少年だったといいます。学校内では、生徒会や部活動の部長など、あらゆる方面で人の前に立っていたそうです。「ませた子どもでした。大人からのウケが良い子どもというか。先生が言わなければいけないことを率先して皆に言うタイプでしたね。好きなことをして過ごした中高生時代でした」と、当時を振り返って笑います。
先代のお父さんから家業継承については何も言及されなかったため、家のそばに望月商行があったものの家業への関心は薄かったそうです。毎日朝早くに出勤するお父さんを見て、漠然と「僕は普通のサラリーマンになりたい」と考えていたといいます。
高校卒業後は東京の有名大学への進学を目標にしていましたが、勉強に精が出せず志望校は不合格に。進学した地元の短大で知り合った友人たちとサーフィンにのめり込み、季節を問わずに海へ通い、学生生活を謳歌しました。
「大学のメンバーと一緒に始めたんです。毎日海へ行ってサーフィンばかりしていました。朝の5時から行ったり、女性と行くと練習ができないから、やっぱり男同士だな!と盛り上がったりしてね。でもサーフィンをやりすぎて就職活動をしなかったものだから、父から家で働かないかと打診されたんです。口車に乗せられた感じで望月商行に入社しました。ただね、やりたいことがないまま過ごした学生時代だったので、それなら家を継ぐか!と良いきっかけをもらったという感じもします」
しかし家業ではアルバイトをした経験もなかったため、屋根や外壁工事の知識は皆無でした。そこで愛知県の瓦訓練校のマネジメントクラスに入学。そこには全国から工事店や工務店の跡継ぎが集まっていたため、技術を学ぶと共にかけがえのない人脈も手に入れたそうです。
「マネジメントクラスは大卒短大卒しか入れない学部でした。同級生のほとんどが全国の大きい問屋さんとか工事店さんの息子で、2代目3代目が多かったので面白かったですね。この時の人脈は今でも商売に活かされています」
1997年の入社後、約10年間は先代と共に問屋業に従事しました。ただ時代の流れは厳しく、瓦の需要が下がると同時に卸の仕事も減少、そして追い打ちをかけるように静岡県東部地震が起こったのです。
「個人の大工さんが減ると、瓦問屋への仕事も減ってくるんです。このままでは会社がつぶれてしまうと、背に腹は代えられなくてやむを得ず工事業に転換しました。当時は仕事を取って外注オンリーで施工をしていたんです。自社職人がいない状態ですね。でも静岡県東部地震で仕事が急増した時に、付き合いのあった大工さんや工事店さんがうちからの仕事をやめてしまったんです。自分の直接の知り合いからの仕事がひっきりなしにくるから、うちのまで受けられない状態でね。外注頼みの体制の危うさを、この時に痛感しました」
この危機的状況が、望月さんの経営観を根本から変えました。外注オンリーだった施工を見直し、自社職人の増員を決断。自社での工事に完全に切り替え、現在の安定した経営基盤を築き上げました。さらに望月さんは、経営手法の勉強にも熱心に取り組みました。
「経営やマーケティングを学びました。尊敬する経営コンサルタントのセミナーや本を片っ端から読んでね。チラシや看板もかなり作って、集客にも力を入れたんです。地道にやっていたら、ある時から徐々に受注が増えて、自社施工できるのは何よりの強みになるんだと感じました」
現在の望月さんが目指すのは、会社の規模拡大よりもスタッフの充実と幸せです。風通しの良い会社づくりが目標で、社員とのコミュニケーションを増やし、共に過ごす時間を大切にしなければならないと考えています。そして自社施工の体制を更に盤石にするためにも、今後は採用や職人教育にも尽力していきたいとのことです。
「数年前に立てた大きな売上目標を達成したので、今は会社を大きくするのを目指すフェーズではないのかなと思っています。次は社内の体制づくりですね。僕は経営者として、社員やその家族に責任があります。社員が幸せにならないと、お客さまに感動や喜びを与えることってできないと思うので、これからは福利厚生をもっと手厚くできたらと考えています。それと同時に、職人育成ですね。根が真面目で、体力のある若い人が入ってくれたら嬉しいし、しっかり一人前にします。ただ、3年5年経った時が問題でね。その時期に、腕は上がってきたのに、飽きがくるのか辞めてしまう人が多いんです。なので、望月商行の給与水準は他社より高く設定しています。独立できるくらいの腕になったら一緒に仕事ができるし、それまでどう引き留めておけるかが人材育成の課題ですね」
詳しく見る
閉じる
WORK
確かな技術で外壁の悩みを解決。お客さま第一の施工体制は、自社施工できる組織力が基本
静岡県静岡市清水区渋川の望月商行は、外壁工事や屋根工事を中心に手掛ける工事店です。金属系サイディング(ガルバリウム鋼板外壁)の張り替えからカバー工法(※1)まで、外壁に関する幅広いニーズに対応。問屋業で培った材料調達力と、自社職人による技術力で、お客さまの外壁の悩みを解決します。
住宅工事において、お客さまとの信頼関係を最重視している望月さん。現地調査では時間をかけて外壁の状態を確認し、写真を見せながら分かりやすい説明を心がけています。そして営業スタイルについては望月さんなりのこだわりがあります。ポイントは「一歩引く」こと。外壁の現状を見て、危険が及ぶほどの不具合でなければ、「もう少し様子を見ても大丈夫」とアドバイスすることもあるそう。また、ご年配のお客さまがこれからお子さんと一緒に住む予定がある場合は、ある程度のコストをかけた確実な修理を提案します。お客さまの状況に応じた最適な提案を行い、無駄な出費をさせない姿勢を貫いています。
最近多い外壁工事は、古い板金外壁から金属外壁(ガルバリウム鋼板外壁)へのカバー工法です。サイディングのカバー工法で注意しなければならないのは、上に重ねる新しい外壁材が、既存の外壁材の凹凸を拾わないようにすることだそう。
「既存の外壁の凹凸が新たな外壁材に干渉すると、仕上がりの美観を損なってしまうため、断熱材がついた厚いタイプのサイディングを使います。他に注意するのは、例えば小屋や倉庫、昔の家なら波板ですね。このタイプは、今のガルバリウムや角波でカバーはできないので、全てが張替えになります。既存の外壁材の種類によって工法を選び、最も効果的な施工方法を提案するのがプロとしての僕たちの仕事です」
また、雨漏り修理の実績も豊富にあります。外壁の雨漏り原因はサイディングのコーキングの劣化、サッシまわりの不具合によるものが大多数です。その他の吹付塗装などの塗り壁は、経年劣化によるクラックからの水の侵入が挙げられます。
「壁の場合、一番多いのがやっぱりコーキングの劣化です。コーキングが切れて取れてそこから雨が入ったり、サッシのパッキンの劣化で防水機能が低下して雨水が浸入したり。あとはクラックで、割れ目からの浸入かな。建物は経年で動きますし、寒暖差でコーキングやパッキンは伸び縮みするため古くなると隙間ができます。外壁の雨漏りは定期的なメンテナンスで防げるので、気になることがあったら点検を頼むといいですよ」
静岡県静岡市清水区の地域特性として、住宅密集地での施工の難しさがあります。清水区は海や山に囲まれているため、人口の割に住宅地が狭いのが特徴です。1軒1軒の住宅が小さく、隣同士が接近しているので、施工しにくい地域だと望月さんは言います。
「外壁工事では足場の設置、材料の搬入、そして騒音に埃、どうしても音や汚れが出てしまうので、近隣への配慮が欠かせません。工事前は本当に申し訳ないという気持ちで挨拶に回り、終わった後も必ずひと声かけることが大事ですね。お客さまが隣近所の人から『いい業者さんに頼んだんだね』なんて言われたら嬉しいじゃないですか。それくらいの気概で、挨拶に伺うようにしています」
また、清水区は海に近い立地のため、塩害対策も重要です。外壁材の選定では耐久性を重視し、塩害保証の付いた商品や、錆に強い商品を使うようにしています。意匠性にこだわるお客さまには、見た目のみに着目せず、より長持ちする家にするにはどうしたら良いかを説明し、プロとして最低限の機能性を保てる材料を勧めているそうです。
「外観の見た目はもちろん大事なんですけど、それより重要なのは雨を漏らさない、風で飛ばされないという基本スペックです。最低限の機能を持たせた上で、次にデザイン性を考える、これが基本的な考えです。もしお客さまが性能を軽視した場合は、多少嫌われても、安全性を考えると僕らはこれをおすすめできないとしっかりお話させていただきます。それはプロとして当たり前のことですね」
※1 カバー工法・・・金属屋根や外壁の重ね張りをするリフォーム方法
詳しく見る
閉じる
MESSAGE
背中を押さない工事店。家にとって必要な工事の提案で、お客さまと末永いお付き合いを
望月商行では、工事が終わっても、お客さまとの関係は続いていくという考えのもと、外壁工事完了後のアフターフォローに様々な取り組みを行っています。定期的なDMやニュースレターの発送が、数年後のリフォーム工事に繋がっているそうです。継続的な情報発信により、将来の工事需要の掘り起こしにも成功しています。
「DMには内装やキッチンのリフォーム、そういった工事を意図的に載せています。古いお客さまだと望月商行は屋根屋だと思っていらっしゃる方も多いので、定期的にキャンペーンを企画してご案内しているんです。『こんな工事もやってたんだ!うちを見てくれる?』とお電話をいただくこともあります」
アフター訪問についても積極的に実施しています。「僕の顔見せだと思って訪問しています。工事は完了するけどお客さまとの関係は完了するわけではないですから」と、お客さまとの長期的な信頼関係を保つことを目的としているそうです。また、工事後の不具合にも素早く対応。
「あってはならないですが、望月商行の落ち度である場合は無料で対応させていただきます。そうならないように、完了確認は僕が行ってしっかり施工されているかを点検するので、そのタイミングでも気になることがあればおっしゃってくださいね」
最後に「かべいろは」をご覧になっている、雨漏りや外壁の劣化でお困りのお客さま、そして外壁リフォームや外壁修理を検討しているお客さまへメッセージです。
「元問屋業だったということで、メーカーさんと古いお付き合いがあります。色々な事情で融通が利くことも多いので、材料費のお得感を持っていただけると思います。材料調達から施工まで一貫して対応できるのが我々の強みです。急いで工事しなければいけないこと以外は、後悔のないように相見積もりをしっかり取り、各社のメリット・デメリットを比べてもらってやっていただければいいかなと思います。1980年創業の実績と自社職人による施工体制で、必ずご満足いただける仕上がりをお約束します。お問い合わせ、お待ちしております」
問屋業から工事業への転換という大きな変革を成し遂げた望月商行。望月さんの「背中を押さない営業」という独特のスタイルは、お客さまの真のニーズを汲み取り、長期的な信頼関係を築くポイントになっています。技術力と誠実さを武器に、これからも静岡の住まいを守り続けていくことでしょう。
(2025年6月取材)
詳しく見る
閉じる
・当社及び記事作成者は、当サイトに掲載されている記事や情報の内容に関しては十分な注意を払っておりますが、それらについての正確性や確実性、安全性、効果や効能などを保証するものではございません。
・当サイトに記載された情報のご利用については、ユーザー自身の責任において行われるものとし、ユーザーが当サイトから入手した情報に基づいて直接的または間接的に被ったいかなる損害について、当社および記事作成者は一切の責任を負いません。
取材後記
株式会社望月商行
経験者も大歓迎の姿勢
「技術があるかどうかは関係なく、真面目で理解力のある人と一緒に働けたら嬉しい」と語る望月さん。経験や学歴よりも人柄を重視する方針が望月商行の採用の特徴です。「勉強ができなくても歓迎ですよ。学生の勉強と社会人の勉強は違いますから」という言葉からは、どんな背景の人でも受け入れる温かさを感じます。こんな社長のもとでなら、未経験でも安心してスタートを切れそうです!
充実の育成環境
望月商行では人材育成にしっかりと投資しています。職業訓練校の費用は会社負担、仕事道具も全て支給と、未経験者でも始めやすい環境が整っています。「良い先輩がたくさんいるのが自負です」と望月さんが胸を張る通り、きめ細やかな指導体制も魅力的です。新築から屋根リフォーム、太陽光発電まで幅広い工事を手掛けているので、職人として一通りの技術を身につけられるのも望月商行で働く大きなメリットです。
高い給与水準の理由
「日当2万円の価値がある職人だと言われるのと、1万5000円と言われるのは職人のモチベーションが全然違ってくる」という望月さんの言葉が心に残りました。同業他社より高い給与を払うのは、社員のやる気と技術向上への投資であり、それが望月商行としての方針です。「給料がやる気の起爆剤になるのなら、出せる分は出します」、そんな経営姿勢から、望月さんが本当にスタッフを大切にしている気持ちが伝わってきます。頑張りがしっかり評価される職場って素敵ですよね。
柔軟な働き方を実現
望月商行では「働きたい人は働く、休みたい人は休む。そんな環境を作れている」といいます。一律の規則ではなく、個々の事情に合わせた働き方を認めているそうです。「家族の事情で働き方に制限がある、逆に稼ぎたいから休みは少なくていい。そんな個人のスタイルを尊重しているんです」と望月さん。この柔軟性は、現代の働き方改革を先取りしていると感じました。職人としての方向性が、望月商行でなら明確になりそうだと感じました!
外壁修理・外壁リフォーム事例(株式会社望月商行)2件

外壁塗装(取替)
N.K様 (静岡県静岡市葵区)
更新日 2020.08.06
before
after
- 建物種別
- 一戸建て
- 価格
- 100〜125万円
- 施工期間
- 9〜10日
一覧を見る
・当社及び記事作成者は、当サイトに掲載されている記事や情報の内容に関しては十分な注意を払っておりますが、それらについての正確性や確実性、安全性、効果や効能などを保証するものではございません。
・当サイトに記載された情報のご利用については、ユーザー自身の責任において行われるものとし、ユーザーが当サイトから入手した情報に基づいて直接的または間接的に被ったいかなる損害について、当社および記事作成者は一切の責任を負いません。
工事店プロフィール(株式会社望月商行)
| 一番の強み |
幅広い材料を取り扱っている問屋業としての材料知識と施工経験を基にお客様に提案できるところ |
| 会社名 |
株式会社望月商行 |
| 対応工事 |
その他塗装
屋根塗装
樋塗装
外構・エクステリア塗装
室内塗装
|
| 従業員数 |
社員:21名 |
| 建設業許可 |
屋根工事業、電気工事業(静岡県知事許可(般―4)第34439号) |
| 保有資格者 |
一級かわらぶき技能士:2名
二級かわらぶき技能士:1名
二級建築施工管理技士:1名
第二種電気工事士:5名
瓦屋根診断技士:1名
瓦屋根工事技士:3名
巻上げ機運転者:2名
研削砥石の取替え等の業務に係る特別教育:3名
高所作業者運転者:2名
職長安全衛生責任者:3名
石綿取扱作業従事者:2名
足場の組立て等作業主任者:3名
玉掛作業者:3名
NYGサイディング施工士:1名
ニチハ金属施工管理士:1名
ニチハ金属施工士:1名
ニチハ金属シーリング技能士:1名 |
| 特徴 |
リフォーム業
外壁工事業
左官工事業 |
| 対応エリア |
中部地方
|
| アフターフォロー体制 |
損害保険ジャパン株式会社の事業活動総合保険に加入済みです。
不定期でのニュースレターやダイレクトメールの発行、OBのご訪問をしています。
工事内容により保証書を発行します。 |
| 代表者 |
望月 充貴 |
| 代表者経歴 |
株式会社望月商行 代表取締役
一般社団法人屋根診断士協会 所属
一般社団法人優良リフォーム支援協会 所属
パナソニックの住まいパートナーズ 所属
全日本瓦工事業連盟 所属
J10日本住宅保証検査機構 所属
全国太陽光発電推進協議会 所属
1990年3月:静岡市立清水飯田中学校 卒業
1990年4月:静岡県立清水東高等学校 入学
1993年3月:静岡県立清水東高等学校 卒業
1993年4月:常葉学園富士短期大学 入学
1996年3月:常葉学園富士短期大学 卒業
1996年4月:愛知県瓦高等職業訓練校 入学
1997年3月:愛知県瓦高等職業訓練校 卒業
1997年4月:株式会社望月商行 入社
2025年1月:株式会社望月商行 代表取締役 就任 |
| 所在地 |
〒424-0053
静岡県静岡市清水区渋川2-18-23
大きな地図で見る
|
| 営業時間 |
毎週月~土曜日 7:00~19:00 |
| 定休日 |
日曜日、祝日、年末年始休業、大型連休(ゴールデンウィーク)、夏季休業(お盆休み) |
屋根工事の依頼も可能です。株式会社望月商行の「やねいろは」掲載記事はこちら