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理想の外壁工事はお客さまとの対話から。柔軟な提案で安心施工を
株式会社井出板金
長野県
長野県板金工業組合
株式会社井出板金
長野県上田市腰越の株式会社井出板金は、金属系外壁（ガルバリウム鋼板外壁）の外壁リフォームをメインに、金属屋根工事や雨樋修理も行う１９４６年創業の板金工事店です。地域で三代にわたり信頼を築き、丁寧な説明と現場に応じた柔軟な施工で住まいの安心を支えています。
工事店の想い
PERSON 創業８０年の老舗三代目として、次の世代へつなぐために現場と経営の両輪で走る
「板金屋にはならないと思ってたんですけどね」そう笑いながら話すのは、井出板金三代目、代表取締役の井出浩史さん（以下、井出さん）。幼い頃から二代目であるお父さんと一緒に屋根の上に立ち、材料を運び、家業の風景は日常の一部でしたが、自分が後を継ぐとは思っていなかったそうです。
創業者のおじいさんは銅の加工職人としてかまどややかんを製作し、やがて銅板工事を手掛けるようになりました。お父さんはその意思を引き継ぎ、住宅の板金業へと事業を広げました。井出さんも自然と現場の手伝いをするようになり、「小学生の頃にはルーフィング張ってました」と笑います。とはいえ小中学校では野球に夢中になり、高校時代にはサッカーで全国大会に出場するなど、スポーツに打ち込む日々を送っていました。将来の夢は体育教師だったとのこと。
「でも勉強にはあまり力を入れていなかったので希望の大学に進学できず…浪人するくらいなら板金をやってみろと父に諭されて。まずはビジネス系の専門学校で経営を学び、卒業後は地元の板金店で３年間修業しました。親元じゃ甘えが出るからという父の考えもありましたね。限られた時間でどれだけ吸収できるかを常に考え、外壁や屋根、雨樋の施工技術はもちろん、現場の回し方や人の動かし方まで、ひたすら『目で盗め』の世界で学びました」
井出板金に戻ってからは職人として現場に入り、３０代で営業や取引先との折衝も担うように。職人が現場に集中できるよう、周囲との信頼関係を築く役目も自ら担いました。「顔を出して、話をして、お酒も飲んで。そういう積み重ねが信頼につながると思っています」と井出さん。３５歳を過ぎた頃からは会社全体を見渡し、「ただ施工をこなすだけでは次の時代には残れない」と感じ始めたと言います。２０１５年、４０歳で代表取締役に就任。住宅中心だった業態を徐々に大型施設や工場改修へと広げ、設備面の投資や人材の育成にも力を注いできました。
この仕事のやりがいを尋ねると、井出さんからはこんな言葉が。
「現場ではやっぱり、みんなで１つの建物を完成させた、綺麗に仕上げたという喜びがすごくありました。ひとりでできることじゃないので、一体感があって良いですよね」
代表になってからのやりがいは「それとはまたちょっと違う」と井出さん。会社を引っ張るリーダーとしてしっかり仕事を作り出し、利益をスタッフに還元できることが一番の喜びだと話します。
井出板金には社内スタッフだけではなく、専属で来てくれている外部の職人さんもおられます。そういう人たちのためにも、次の世代を担う若い職人たちのためにも、自分が世代の「つなぎ役」となり、仕事が途切れないよう引き続き社長業を頑張っていきたいと展望を語ってくれました。
WORK 不安をなくすため、わかりやすく伝える姿勢を重視。状況に応じた最適な施工判断も強み
「初回の打ち合わせからお客さまとの対話を大切にしています。専門用語を並べず、目で見てわかる説明を心掛けていますね。年配の方や初めて工事を依頼する方にも、不安なく納得して任せていただけるよう、カタログや施工写真、図を用意し、素材や工法の違いを丁寧にお話しています」
実際の工事では、築２５年の住宅で外壁のモルタルがひび割れ、ぼろぼろになってしまっている現場がありました。原因は経年劣化と、屋根と外壁の取り合いからの雨の侵入で、モルタルが水を含んで脆くなっていたそうです。補修してもすぐにまた傷む可能性が高かったため、お客さまと相談してカバー工法に切り替えました。モルタルの上から防水シートを張り、木下地を組んで金属系サイディングを施工。仕上がりの美しさはもちろん、耐久性と断熱性も向上しました。
「工事中、特に注意が必要だったのは電気配線です。モルタルの奥に配線が隠れてる場合が多く、どこにあるかわからないんですよ。慎重にビスの位置を調整しながら進めますが、一度だけ配線に触れてしまって停電したこともあって。それ以降はよりいっそう気を遣うようになりました」
別の現場では、古い工場のスレート外壁を一新しました。外観が道路から見える位置だったため、見た目を良くしたいというお客さまの要望があったそう。問題は、既存のスレートにアスベストが含まれていたことです。専門業者による調査と撤去を行い、安全性を確保した上で新たな下地を整え、角波の外壁材を施工しました。
「撤去は費用も手間もかかるけど、お客さまが『せっかくやるなら不安をなくしたい』と言って、思い切って決断されました。工場が稼働しながらの施工だったので、トラックの出入りに配慮して日々作業エリアを調整しましたね。脚立や高所作業車を使い分けながら、作業時間帯やルートをお客さまと共有し、施工を進めました」
雨漏り修理でよく相談があるのは、トップライトや煙突周辺からの漏水。中でも煙突まわりは、ストーブの煤（すす）によって金属が錆びやすく、劣化して穴が開き、雨漏りの原因になっていることも。周辺を一部解体してから納め直したり、上からカバーしたり、コーキングを使用したりと、ケースバイケースで対応しています。
「異なる金属の組み合わせによって化学反応を起こして、銅板の傷みが進み、穴が開いてしまっている事例もありました。専門性が高いトラブルなので、わからない部分はメーカーさんに聞いたり、自分でも調べて勉強していますね」
長野県上田市の外壁工事について尋ねました。上田市は降雪がある地域で、雪の重みで雨樋が破損するケースがあるそう。金具のピッチを細かく取る施工方法で対応しています。山間部では、落ち葉による雨樋の詰まりで相談を受けることも多いのだとか。状況に応じて落ち葉除けの設置を提案。地域特性を熟知している地域密着型工事店として、的確な施工を行っています。
※１ カバー工法・・・金属屋根や外壁の重ね張りをするリフォーム方法
MESSAGE 一人ひとりに合わせた誠実なアフターフォローで、完工後もお客さまに寄り添う
「屋根や外壁って、工事した部分が見えにくかったりするじゃないですか。だから高齢の方など自分で現場を確認できない場合には、写真を紙でプリントしてお渡ししたりしています。もちろん自分の目で見たいという方には、見える場所まで一緒に上がってもらってご確認いただいていますよ」と井出さん。説明も一方的なものではなく、相手のスタンスに合わせて自然に行われている様子が伝わってきます。
自社で発行している保証書は基本的に１０年を目安としていますが、工事の内容や条件によっては保証できないケースもあるとのこと。「保証書を出せない工事でも、事前にきちんと説明してご納得いただいた上で施工しています。曖昧にせず誠実に対応するのが一番大事だと思っています」と語ってくれました。
最後に「かべいろは」をご覧になっている、雨漏りや金属系外壁（ガルバリウム鋼板外壁）の劣化でお困りのお客さま、そして外壁リフォームや外壁修理を検討しているお客さまにメッセージです。
「金属系外壁・金属屋根はもちろん、それ以外の塗装工事や防水工事なども、信頼できる協力業者と一緒に対応できます。うちはスタッフの人数も多くて、ベテランもいれば若い職人もいるので活気のある会社だと思いますよ。最近設備も新しくしましたし、加工の仕事も精力的にしていきたいですね。モルタルでもサイディングでも、現場を見た上で『今、何をするのが一番適切か』をご提案しますので、気軽に相談してもらえたら嬉しいです」
工事の進め方だけでなく、終わった後どう関わるかにまで丁寧さがにじむ井出さんの言葉に、深い安心感を覚えました。「任せてよかった」と思える理由は、職人としての技術力以上に、人への向き合い方にあると感じます。
（２０２５年６月取材）
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取材後記
株式会社井出板金
若手を育てる温かな現場
井出さんは「近からず遠からず」をモットーに、「社長は最終兵器」というスタンスで従業員を信じて任せながら、困った時には自ら現場に出る方です。その姿勢がきっと、職人の目には「頼れる存在」として映っているのではないかと思いました。また、資格取得支援など若手の人材育成にも意欲的。「真面目な人なら未経験でも歓迎です」とのこと。経験はなくてもやる気のある人材が、歴史ある井出板金に仲間入りしてくれたら嬉しいですね！
音楽にスポーツ、光る個性
取材の合間に、井出さんがトランペットやピアノ、ギターの話を笑顔で語ってくれたのが印象的でした。ご家族もみんなそれぞれ楽器に親しんでいるそうで、その多才さが井出さんご自身の柔らかさにもつながっているのだと感じました。そんな音楽の話や学生時代のスポーツの話を通じて、好きなことはとことん追求して極めていく井出さんの個性を知ることができたように思います。
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工事店プロフィール（株式会社井出板金）
| 一番の強み | 幅広い施工技術が武器の老舗板金工事店。お客さまとのつながりを大切にし、幅広い施工技術で雪国の雨漏り・雨樋修理にも対応できるところ |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社井出板金 |
| 対応工事 |
外壁塗装
外壁張り替え(カバー)
外壁修理
その他塗装
屋根塗装
樋塗装
外構・エクステリア塗装
室内塗装
|
| 従業員数 | 社員：１２名 |
| 建設業許可 | 屋根工事業、板金工事業（長野県知事許可（般―４）第２０２８１号） |
| 保有資格者 | 一級建築板金技能士：７名 二級建築板金技能士：１名 研削砥石の取替え等の業務に係る特別教育：２名 高所作業車運転者：９名 職長安全衛生責任者：７名 玉掛作業者：９名 アーク溶接作業者：９名 |
| 対応エリア |
関東地方
中部地方
|
| アフターフォロー体制 | 住宅建設瑕疵担保責任保険に加入しています。 ご要望に応じて施工保証書を発行しています。 何かございましたらお気軽にお声かけください。 |
| 代表者 | 井出 浩史 |
| 代表者経歴 | 株式会社井出板金 代表取締役 １９９０年３月：丸子町立丸子中学校 卒業 １９９０年４月：長野県立上田東高等学校 入学 １９９３年３月：長野県立上田東高等学校 卒業 １９９３年４月：大原情報ビジネス専門学校 入学 １９９５年３月：大原情報ビジネス専門学校 卒業 １９９５年４月：株式会社関工業 入社 １９９８年８月：株式会社関工業 退社 １９９８年９月：株式会社井出板金 入社 ２０１３年１２月：株式会社井出板金 取締役 就任 ２０１５年１２月：株式会社井出板金 代表取締役 就任 |
| 所在地 |
〒386-0403 長野県上田市腰越１７４２－１ 大きな地図で見る |
| 営業時間 | 毎週月～土曜日（第二土曜日を除く） ８：００～１７：００ |
| 定休日 | 日曜日、祝日、第二・第四土曜日、年末年始休業、大型連休（ゴールデンウィーク）、夏季休業（お盆休み） |
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