現在の外壁材の主流となっているのが「サイディングパネル」です。
サイディングパネルとは、板状に加工された外壁材で、
「窯業系」「金属系」「木質系」「樹脂系」などがあります。
これらは、モルタル塗りの外壁とは異なり、
パネルをはめ込んでいくので、工期が短くおさえられます。
また、工場で製造されるため、品質も安定していることが特徴です。
★窯業系サイディング
現在サイディングの中でも最も用いられているのが、窯業系サイディングです。
耐震性・耐火性に加え、様々な種類があり意匠性にも富むところが
人気の理由になっています。
窯業系サイディングのメリットとデメリットは、
【メリット】
・施工可能な業者が多く、既製品を用いるため品質が一定
・価格を抑えた施工も可能
・防火性が高い
・モルタルなどに比べ軽量のため、耐震性が高い
【デメリット】
・サイディング同士のつなぎ目部分(コーキング)が劣化しやすい
・防水性は塗膜に依存するため、定期的なメンテナンスが必須
・熱を吸収しやすいため、室内温度が上昇する場合もある
が挙げられます。
タイル調やレンガ調などたくさんのデザインの中から
選べるのは大きな魅力ですね。
ただ、塗装やコーキングのメンテナンスは必須です。
10年目安で点検が必要になります。
★金属系サイディング
金属サイディングは、ガルバリウムやステンレスなどが用いられており、
凍害に強いため、寒冷地で用いられることが多い外壁材です。
選択する材質によっては、高い耐久性も獲得できるのが特徴です。
そんな金属系サイディングのメリット、デメリットは
【メリット】
・施工可能な業者が多く、既製品を用いるため品質が一定
・色やデザインの選択肢が豊富
・金属のため、劣化しにくく防水性や断熱性が高い
【デメリット】
・海沿いの地域では塩害で腐食する場合もある。
・衝撃で傷やへこみができやすい
・他金属との接触でサビが起きる
ですね。
基本的には金属の特徴が色濃く出てくる外壁材です。
サビや腐食に気を付けて、定期的なメンテナンスを行えば
とても長持ちする外壁材です。
★樹脂系サイディング
北米を中心にシェアの高い外壁材ですが、日本では見かけることは少ないです。
文字通り塩化ビニル樹脂が主成分、要はプラスチックですね。
プラスチックというと少し不安になりますが、
実は、耐久性に優れた外壁材なんです。
どんなメリット、デメリットがあるかというと、
【メリット】
・施工時にシーリングを使用しないため、シーリングの劣化がない
・サビ、腐食、凍結などによる劣化がない
・プラスチックであるため軽量
・耐候性に優れ、寿命が長い
【デメリット】
・デザインのバリエーションが少ない
・耐火性が低い
・プラスチック特有の紫外線への弱さがある
となっています。
紫外線での劣化は定期的な塗替えでケアすることができます。
ただ、日本ではまだまだ普及していないこともあり、
施工業者が少ないのが現状です。
★木質系サイディング
木材を使用したサイディングのこと。
自然な木材の風合いを生かした、温かみのある外壁に仕上がります。
とはいえ、他のサイディングとは違い木材ですので
メンテナンスには気を使ってやる必要があります。
しかしながら、その分、メリットも多く、まとめると
【メリット】
・自然素材ならではの独特の質感、風合いを表現できる
・断熱性が高い
【デメリット】
・自然素材を取り扱うため、コストが高い
・施工後も、環境によっては思わぬ劣化やひび割れなどが起きる
・耐火性が低い(防火性能のあるものあるが基本的に耐火性は低い)
・メンテナンス周期が短い(3~10年)