お客さまのニーズと自分たちができることを照合。家にマッチした外壁塗装を
やま塗
香川県仲多度郡多度津町のやま塗は、外壁塗装や屋根塗装の外装塗装全般や各種防水工事を行う塗装工事店です。一級建築塗装技能士のほか鋼橋塗装技能士も取得しており、町の建築塗装ほとんどに対応できる技術力と知識を持っている間口の広さが強みです。
工事店の想い
PERSON
「泥臭くやるしかない」恩師からの教えが、今もなお仕事や生活に活かされている
やま塗は香川県仲多度郡多度津町にある塗装工事店です。外装塗装や防水工事を中心に手掛けています。雨樋修理や各種住宅工事も窓口となって相談に乗り、協力工事店へ繋ぎます。外壁リフォームに伴う塗装の他、木材塗装、ウレタン樹脂を使った塗装や防水、壁穴の補修や漆喰の壁、珪藻土やコンクリートの壁、また外壁タイルの塗装や砂壁のリフォームも要望があった時に対応しています。
やま塗の創業は2023年。代表の山本佑紀さん(以下、山本さん)が、塗装業を営んでいたお父さんの元で修業をして独立開業した工事店です。山本さんは小学校高学年から高校生になるまで、休みの日にはお父さんの仕事を手伝っていました。しかしその頃はお駄賃としてもらえるお小遣いが目当てで、将来この仕事に就こうとは考えていなかったそう。そんな山本さんがなぜ塗装店を経営するに至ったのか?これまでのお話を伺いました。
「どんな子どもだったか?そうだなあ、やんちゃな子だったと思います。父の仕事の手伝いはお小遣い目当てでしていたんです。3歳から大学卒業まで柔道をやっていてそっちの方が夢中でした。大学時代にすごく良い指導者に出会えて、柔道もなんですが人間的な考え方まで全て変えていただいたんです。四国で才能があると言われて柔道で大学まで行ったものの、強豪校だったので私はもう特別扱いされなくて。先生から『お前には才能がない。泥臭くやるしかないんだよ』とはっきり言われて目が覚めたんです。その精神が、今も仕事に活きていると思います」
大学卒業後は迷わずお父さんの経営する塗装店で働き始めました。警察や自衛隊で柔道を続ける話もあったそうですが、大学卒業時にはこれまで柔道をやらせてくれた両親に対し、恩返しをしたいという気持ちが芽生えていたそうです。また、ゴールや目標が設定されていないと何事にも打ち込めない性分だったこともあり、塗装店の方がその性格を活かしやすいと考えたのも塗装をやり始めた一因だったといいます。
塗装を始めて大変だったのは、自分が納得できる仕事のやり方を見つけることだったといいます。今はインターネット検索でありとあらゆる情報が入ってくる時代です。技術や工程の正解もNGも作業前にわかってしまうので、それに至る過程を知らずに日々の仕事をこなせてしまいます。山本さんは自分で答えを見つけ出す仕事のやり方にこだわったため、技術の正解探しに時間がかかったこともありました。しかし大学時代の恩師の教えを胸に、泥臭く施工の数をこなして実績を積んできたと振り返ります。
約8年間お父さんと共に働き、2023年にやま塗を独立開業しました。独立のきっかけは技術に自信がついてきたこと、そして仕事をする上でお父さんと意見の食い違いが顕著になってきたからだといいます。独立後に大変だったことは?と尋ねましたが、周囲の助けがあり特に大変なことはないと、仕事を楽しんでいる様子です。
「自分自身は小さい人間ですけど、周りにできる人たちがいてすごく助けてくれるんです。あと、仕事に対して自由になれたことも大きいです。一つひとつ丁寧に自分でできるため、全てが納得いく仕上がりになっています」
今後は、地域でのやま塗の知名度を上げていきたいと語ります。現場に掲げる社名の入った横断幕を近隣住民の方々が見て、「お!やま塗にやってもらってるんだ。すごいね」と思うような地域で一目置かれる存在になるべく業務にあたっています。
「勉強も仕事も目標を持って徹底的にやらないと全て崩れてしまう人間なんです。自分に慢心せず向上心と検索力をもって、これからも仕事をしていきます」
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WORK
雨漏り診断士の資格を活かし、内側でじわじわと躯体をむしばむ雨漏りを発見して改善へ
香川県仲多度郡多度津町のやま塗は、外壁塗装や屋根塗装の他、屋上防水を含む防水工事全般を施工する塗装工事店です。
塗装工事に求めるお客さまのニーズは様々です。山本さんは、まず始めになぜお客さまがやま塗を呼んだのかをヒアリングし、どのような施工をしたいのかを確認します。
「昔は塗料の性能を細かく説明していました。けど仕事をしてきて気が付いたんですが、お客さまは塗料の性能についてあまり興味はないと思うんですよ。それよりは僕たちやま塗に何をしてほしいのかを聞いて、主に価格の面で折り合いがつくかどうか確かめます。安さ重視にも対応はできるんですが、そういった場合はデメリットも考慮してこの価格になると説明しなければいけません。中途半端な施工を重ねるとそれが当たり前の体制になってしまうので気を付けています」
実際の外壁塗装の事例では、築30年ほどのサイディングの外壁の塗り替えが挙げられました。過去に1度アクリル塗料で吹付塗装している履歴があり、2度目の塗り替えでやま塗に依頼があったそうです。外壁を指で触ると白い粉がつくチョーキング現象が発生し、コーキングの切れも生じている状態でした。
「お客さまがご自分でコーキング補修をしている外壁でした。塗面が劣化していたので、これまでの実績の中で比較的耐久性の高いシリコンの水性塗料をお勧めしました。溶剤にしなかったのはお年寄りがお住まいだったので、臭いが体に障ってはいけないと思ったからです。コーキングの打ち換えをしてから高圧洗浄、養生を行いました。日当たりが良くて雨風を受けやすい面は塗料の吸い込みが激しかったのと、ピンホール(※1)が目立っていたため下塗りは2度塗りを行い、それから中塗り、上塗りで完成です」
山本さんは塗装職人でありながら雨漏り診断士の資格も持っています。そろそろ塗り替え時期だから点検してほしいというお客さまからの相談で、偶然雨漏りを見つけたこともあるそう。
「築30年ほどのリシン壁(※2)の家でした。サッシをリフォームした履歴があって、その形にすごく違和感があったんです。外壁のモルタル(※3)部分とサッシの間に隙間があって、雨仕舞を水が逃げる形に作っていないように見えたんです。施工した時は密着していたと思うんですが、経年で割れて水が入り込んだんですね。よく見たらやはり雨染みのようなものが出ていて、お客さまに確認したら全く気が付いていませんでした。全てを剥がしてやり直す予算は組んでいなかったので、コーキングを鋭角に切り厚みと弾力性を高めて塗り直しました」
また、外壁の塗り替え時には、ほとんどの場合バルコニーの防水工事を同時に行います。バルコニーはお客さまが手を入れやすい場所で不具合をDIYしていることが多いそう。しかし修理が解決になっていないケースも多々あり、雨漏りが直っていない状態で何年も暮らしているお客さまもいます。
「先日見た家はお客さま自身が塗料を塗って修理しているバルコニーでした。やはり雨漏りが止まっていなくてね。まっすぐ落ちてくる雨なら防水層で流れていくんですが、台風の横殴りの雨は斜めに入ってくるので雨が溜まる場所がまた違うんです。塗った塗料を剥がすと下地を傷つけてしまいそうだったため、ウレタン防水(※4)で施工しました。ウレタンには硬化促進剤を入れるんですが、その日の気温や時間帯で使う量を調整しなければいけないのでそこは留意して作業しました」
香川県仲多度郡多度津町の外壁塗装工事の特性を尋ねました。多度津町は沿岸地域に位置しているため、建物は潮風の影響を強く受けます。外壁塗り替えの際は錆に強く耐久年数が高い塗料を勧めるようにしています。予算を抑えているお客さまには防錆ではない塗料のデメリットをしっかり説明してから塗料を選んでいただいています。
※1 ピンホール・・・外壁塗装において、施工が完了した後に外壁表面の塗膜に発生する、小さな穴のこと
※2 リシン・・・モルタル外壁の仕上げ方法の1つ。独特のざらざらした模様を形成する
※3 モルタル・・・セメントに砂と水を混ぜて練りあわせたもの。樹脂を混ぜて防水性を高めたものもある。漆喰よりも強度がある
※4 ウレタン防水・・・液体状のウレタン樹脂を重ね塗り、繋ぎ目のない防水層を形成する防水工事
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MESSAGE
塗って終わりではない責任を持ちたい。次の塗装までの10数年も頼りにされる塗装店に
やま塗では、完工後に不具合があった場合に迅速に対応しています。お客さまの方で気になることがあればいつでも連絡をとのことです。また、施工内容により保証書の発行もしています。使用材料やメーカーにより保証内容が違うため契約時に確認が必要です。
「万が一、完工後に不具合がわかった場合はすぐに点検に伺います。保証書については耐久年数に関するものをメーカー、または自社で発行しているので詳細は見積り時や打ち合わせの際にご確認ください」
最後に「かべいろは」をご覧になっている、外壁塗装の劣化でお困りのお客さま、そして外壁リフォームや外壁修理、雨漏り修理を検討しているお客さまへメッセージです。
「やま塗の強みは、塗装後、次の塗装時期まで家に関してのご相談に対応できることです。塗装は僕が好きでやっている仕事なので、追求力が強いんですよ。塗装を単に『作業』にしている会社とやま塗では仕上がりが違うと自信を持って表明できます。住宅塗装に関して『安心したい』お客さまは僕にお申しつけください。お問い合わせお待ちしております」
山本さんは「塗装が趣味」と言い切っていました。趣味を突き詰める人は、例外なく勉強熱心でその分野に関して一家言を持っています。山本さんには「仕事はここまでやったら終わり」という感覚があまりないそうで、それはまさしく趣味の域。作業そのものを楽しむ姿に、職人としての頼りがいを感じた取材でした。
(2023年12月取材)
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取材後記
やま塗
子どもたちの受け皿になりたい
山本さんには大きな目標があります。それは、ハンディキャップを持った子どもたちが社会に出る初めの一歩の受け皿になること。学生時代、教員を目指し特別支援学校へ実習に行った際に感じた違和感が現在も拭えず、自分に何かできることはないかと模索し続けています。山本さんにとっての受け皿は柔道で、柔道しかできないのにそれでOKの環境があってここまでこれたといいます。「それができるならOK、そんな風に働ける環境を用意したい」と、目標に近づくための準備を進めているそうです。
早朝3時半起床で勉強を
仕事は基本的に8時から17時。夕方は家族との時間に使いたいため、自分の時間は早朝ですと山本さんは笑います。朝はトレーニングと勉強の時間にあて、自分の1日の価値を高めているという意識の高さ。肉体労働でありながら、そのストイックな姿勢に驚きましたが、そんな意志の強さが、ハンディキャップを持つ子どもの受け皿になりたいというハードルの高い目標設定に繋がるのかもしれません。これからのやま塗の動きを追い続け、そして応援していきたいと感じました。
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工事店プロフィール(やま塗)
| 一番の強み |
お客さまに喜んで頂けるようしっかりとご要望をヒアリングし、突き詰めて得た知識と技術で 施工しているところ |
| 会社名 |
やま塗 |
| 対応工事 |
その他塗装
屋根塗装
樋塗装
外構・エクステリア塗装
室内塗装
|
| 従業員数 |
社員:2名 |
| 保有資格者 |
一級塗装技能士:1名
一級鋼橋塗装技能士:1名
有機溶剤作業主任者:1名
高所作業車運転者:1名
職長安全衛生責任者:1名
石綿取扱作業従事者:1名
雨漏り診断士:1名 |
| 対応エリア |
中国地方
四国地方
|
| アフターフォロー体制 |
東京海上日動火災保険株式会社の事業活動包括保険に加入済です。
塗料・金額に応じて自社の保証書を発行しています。 |
| 代表者 |
山本 佑紀 |
| 代表者経歴 |
やま塗 代表
2007年3月:善通寺市立西中学校 卒業
2007年4月:香川県立高松商業高校 入学
2010年3月:香川県立高松商業高校 卒業
2010年4月:国立大学法人鹿屋体育大学 入学
2014年3月:国立大学法人鹿屋体育大学 卒業
2014年4月:山本塗装 入社
2022年12月:山本塗装 退社
2023年1月:やま塗 創業 代表 就任 |
| 所在地 |
〒764-0032
香川県仲多度郡多度津町三井793-1
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|
| 営業時間 |
毎週月~土曜日、祝日 8:00~17:00 |
| 定休日 |
日曜日、年末年始休業 |
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