塗装はどの場所でも使えるだろう..
そう思っている方、いらっしゃいませんか?
建物も部位別に材質などが異なるので、その材質に合った塗料を使うことで塗料の本来の効果が発揮され、建物が長持ちしやすくなるのです。
今回は家の外側の部位、具体的には、屋根、外壁、そして金属部、木部に分けて、その部位に合った塗り方、塗料を紹介していきます。
なお、今回は一般社団法人日本塗料工業会、「お住まいの塗替えハンドブック」(2017年発行)を引用元として、そちらを一部改変して記載しています。
2.建物の部位ごとに適した塗料について:外壁に使用する塗料
まずは最も塗料を最も使う部位である外壁についてです。
コンクリート外壁やモルタル外壁には、下地の状況を見て下地を調整します。その後、下塗りとしてシーラー(※1)を塗ります。最近は、シーラーの代わりに、塗膜表面の浅い細かいひび割れを埋めて補修する微弾性フィラー(※2)を用いた可とう形改修塗材(※3)が主になっています。
下塗りの後に行う上塗りには、アクリル系からシリコン系、ラジカル系、フッ素系塗料があります。サイディングでも窯業系サイディング(セメントけい酸カルシウム板)は、塗膜の劣化、水の浸透によるサイディング自身の劣化など、劣化状況を確認して塗り替えする必要があります(劣化が激しい場合は塗装では撥水機能が十分に戻すことができないため、サイディング自体の交換作業が必要になります。)。
※1 シーラー・・モルタルやコンクリートなどの無機建材用として用いられる下塗材。素地に対する付着性をよくする効果、また既存塗膜との付着性を高める効果もある。材質としては水系と溶剤系塗料が存在
※2 微弾性フィラー・・シーラーよりも厚膜に塗る塗料として隙間、穴や小さなクラックなどを埋める目的で用いられる材料(充填材、目止め材)。既存塗膜の表面にクラックが見られることが多く、このようなクラックを埋めるために微弾性フィラーが使われる場合が多い
※3 可とう形改修塗材・・主材(微弾性フィラー)と上塗材(水性つや有り塗料など)から成り立っている塗料。JIS A 6909建築用仕上塗材の規格品のひとつ
3.建物の部位ごとに適した塗料について:屋根に使用する塗料
次に屋根に使う塗料について説明します。
屋根は大きく分けて金属屋根(トタン屋根、ガルバニウム鋼板屋根)、陶器系屋根(陶器瓦)、セメント系屋根(化粧スレート)などに分かれます。
まず金属屋根です。
トタン屋根は数十年前によく使われていた屋根であり、今ではかなり劣化してしまっています屋根が多いです。ですので、今後もトタン屋根を使用しようと思ったら塗装は最低限必要となります(トタン自体の劣化が激しい場合は塗装してもすぐに剥がれてしまうので屋根自体を取り替える工事になります)。具体的には、ふくれたり、割れたりしている塗膜やさびをサンドペーパーなどで除去した後、上塗塗料を合わせた専用のさび止め塗料を塗装します。さび落としを十分に行うことが塗膜の耐久性や仕上がりで大事です。上塗りには油性塗料が使われる場合が多いです。
ガルバニウム鋼板屋根は20年ほど前から本格的に普及してきた屋根で、現在はまだ塗膜が大きく剥がれているケースは少ないと思われますが、もしそういった場合には、トタン屋根と同じく、さびなどを綺麗に除去してさび止め塗料を塗布する形になります。
次に陶器系屋根です。一般に瓦と呼ばれているものにはセメント系屋根(化粧スレート)と
陶器系屋根の二種類がありますが、セメント系屋根は後で説明します。
陶器系屋根は釉薬と呼ばれるものを粘土に掛けて1000~1200度で焼いているので、焼き付けられた色は数十年は落ちません。したがって塗装の必要がない場合が多いです。
一方でいぶし瓦と呼ばれる、釉薬を付けない瓦屋根は色は数十年落ちませんが、色が数十年の間に黒味を帯びてきます。その色の変化が嫌という方は陶器瓦を選ぶことをお勧めします。
最後にセメント系屋根(化粧スレート)です。
無期系と呼ばれるものですので、下地の劣化状態に応じて下地調整を行い、下塗塗料を塗装します。上塗りには、耐久性と価格に応じて、アクリル系、ウレタン系、シリコン系、フッ素系樹脂塗料があります。最近は、太陽光を反射して、屋根の温度上昇を抑える遮熱塗料といったものもあります。
4.建物の部位ごとに適した塗料について:金属部に使用する塗料
金属部に使用する塗料については、最初に基材を綺麗する工程は他と同じです。
門扉やフェンスなどの鉄部において、ふくれたり、割れたりしている塗膜やさびをサンドペーパーなどによって除去した後、上塗塗料に合わせたさび止め塗料を塗装します。上塗りには油性塗料や弱溶剤系のウレタン系塗料が使われます。アルミなどの非鉄金属の塗装では、弱溶剤系のエポキシ樹脂系塗料などの下塗塗料が使われます。
5.建物の部位ごとに適した塗料について:木部に使用する塗料
木部に使用する塗料です。
木製の外壁(羽目板)や破風の不透明仕上げにおいては、はがれかかっている塗膜はペーパーなどによって除去して、木部の下塗塗料を塗装します。上塗りには油性塗料やウレタン系塗料などが用いられます。木製玄関ドアなどのクリヤー仕上げについては、既存の塗膜を除去して、サンドペーパーなどで表面調整し、透明もしくは着色透明仕上げを行います。
今回は外壁や屋根、鉄部や木部について使う塗料を紹介しました。
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部位別に相談することで的確な回答が返ってくると思いますよ!
引用:
一般社団法人日本塗料工業会、「お住まいの塗替えハンドブック」、2017年
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