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隠れたニーズを引き出し、正確に理解し、お客様に寄り添う外壁修理店
有限会社一健板金工業所
香川県
ドローン点検
香川県板金工業組合
有限会社一健板金工業所
香川県木田郡三木町の有限会社一健板金工業所は、主に金属系外壁（ガルバリウム鋼板外壁）や金属屋根の施工を行う板金工事店です。塗装・防水工事にも協力業者を交えて対応可能。自社での施工のみならず、様々な対外的活動を精力的に行う二代目が会社を切り盛りしています。
工事店の想い
PERSON 忙しい父と母を助けたいという思いから家業へ。代替わり後は時代に合わせた改革を実施
「会社を始めたのは父で、創業は１９７５年です。家業とはいえ中学生くらいまで父の仕事のことは全然わかっていなくて、高校生の時に手伝うようになって初めて板金の仕事について知りました。いざやってみると、危険な作業もあるし夏は暑いし、大変な仕事だと感じましたね。でもだんだん、この仕事は世の中のために必要な、建築の大切な仕事なんだと思うようになりました。父も母も忙しそうだったし、自分が手伝わなければという思いもあり、高校卒業後に家業に入りました」
先代はどちらかといえば職人気質で、１から１０まで説明するようなタイプではなく、仕事は「見て覚えろ」と考えていた様子だったのだとか。木村さんが少しずつ仕事を任せてもらえるようになったのは入社から５年ほど経った頃です。先代は代表を続けることに特にこだわりはなかったそうで、木村さんの弟さんが入社して同じ仕事をするようになったのも一つのきっかけとなり、１９９８年、家族の名前を入れた「一健板金工業所」に社名が変わりました。
「代替わりは２０１５年です。それまでできなかった設備投資などのお金のかかることも、代表取締役になってからは決裁権が自分になるので、自分の裁量で進めていきました。もちろん責任は伴いますが、時代の流れに合わせて色々変えていけたので、早めに代替わりできたのはありがたかったですね。会社にとっても良かったと思います」
一健板金工業所は雨漏り修理が強みの一つです。雨漏りはプロでも原因の特定が難しく、修理しても完全には直っていなかったり、後日別のところから雨漏りが発生したりと、手離れが悪い仕事と言われています。ですが一健板金工業所では、そういう難しい仕事だからこそ困っているお客さまの助けになると考え、長年の経験やノウハウを活かし、この修理に特化して対応していると教えてくれました。
「他にも、全国の板金組合の青年部で活動をさせていただいていた時に、同業者の仲間からいろいろなことを学ぶことができ、自分自身の視野もかなり広がったんです。それがきっかけで、香川県では唯一の代理店として独自の施工方法で最大限に効率を引き出す遮熱工事や、新商材の施工を行っています。他社にはできないうちならではの強みを活かして、今後さらに社会に貢献していけたらいいですね」
WORK 年々進化する材料や技術を的確に取り入れ、「家の価値を上げる」リフォームを
「外壁修理では、錆が目立つ古くなったトタンを外して新たにガルバリウム鋼板の角波を張ったり、ＡＬＣやモルタルのひび割れによる雨漏りだったら上からカバーで直したりする工事が多いですね。既存外壁を剥がして中の状況を見て、胴縁（※２）が傷んでいれば入れ替えるなど、下地をどうするか決めています。昔のトタンなんかは防水シートが入ってない外壁も結構あるので、そういう場合は防水シートを張るところからしっかり直していきますね」
またサイディングの住宅では、継ぎ目の隙間を埋めているコーキングが切れて劣化し雨漏りに繋がる事例もあるそう。そのままにしておくとサイディングの板が反ってしまうため、手間と費用を考えて上からカバーで直したいという相談もよくあると言います。使用するのはガルバリウム鋼板の外壁材や、断熱材の入った金属サイディングが多く、最近ではタイル調などデザイン性の高いおしゃれなものあると教えてくれました。
「基本的にリフォームというのは『家の価値を上げるもの』であるのが良いと思っています。リフォームのタイミングはたいてい前回の工事から２０～３０年経っていて、当時より種類が増えたり耐久性が上がったりと材料がすごく進化しているんです。そういう良い商品を使って施工して家の価値を上げていけたらと考え、一つひとつの家に向き合い仕事をしています」
一健板金工業所では現地調査でドローンを活用しており、雨漏り修理の依頼では赤外線カメラを搭載したドローンを使うケースもあるとのこと。赤外線カメラで上から撮ると部分的に色が変わっていて、水が溜まっている場所がわかるそうです。
「まず職人の目で実際に見て判断するのが大前提ではあるんですけど、雨漏りの原因を特定するのは難しいので、どうしても確証が持てない時に一つのツールとして、答え合わせのような形で使っています。自分の経験と知識からの予測と、赤外線カメラで撮った時の水の流れが一致したら『間違いない』となるんです。お客さまにとっても安心感があるんじゃないかと思います」
木村さんが施工前の打ち合わせで気を付けているのは、お客さまの困りごとや問題点、つまりニーズを聞き出して、きっちりと理解をすることです。間違って自分に都合のいいように解釈してしまったり思い込みがあったりしないよう、しっかりコミュニケーションを取ってお客様に寄り添い、隠れたニーズを引き出すのが大切だそう。ニーズさえ引き出せれば、あとは自分たちの知識と技術を駆使して施工するだけだと自信を覗かせていました。
香川県木田郡の外壁工事の特性について尋ねました。香川県は比較的災害が少なく、過ごしやすい地域です。一年を通して晴れの日が多く、雪もほとんど降らないので施工に影響は少ないとのこと。場所によっては隣の家が近く狭い現場もあるため、大きな板金を運ぶ時などは特に外壁に傷をつけないように配慮して作業しているそうです。
※１ カバー工法・・・金属屋根や外壁の重ね張りをするリフォーム方法
※２ 胴縁・・・壁の板張りやボード張りのための下地部材
MESSAGE ボランティア活動や青年部での活動は、貴重な経験でありかけがえのない財産
カンボジアでのボランティア活動に誘ってくれたのは愛知県の青年部の知り合いだったそう。木村さんは以前、板金組合の全国の青年部副部長をしていた経験をお持ちです。当時の話も聞かせてもらいました。
「香川の組合に入ったのは３０歳くらいの頃で遅かったんだけど、色んなことを学んだり経験させてもらったりして、本当にありがたかったですね。検定や競技大会の時には先輩方から技術的なことを教えてもらったり、県の部長や四国のブロック長、全国の副部長までやらせてもらいました。責任もハードルもあったけど、全国各地に繋がりができたし信頼関係も築けたし、すごくありがたい財産になっています」
最後に「かべいろは」をご覧になっている、雨漏りや金属系外壁の劣化でお困りのお客さま、そして外壁リフォームや外壁修理を検討しているお客さまにメッセージです。
「お客さまのニーズを確実に汲み取って、確かな知識と技術でお客さまに感動してもらえるような仕事をするところがうちの強みだと思っています。私が板金一級技能検定で最優秀県知事賞を受賞していたり、登録建築板金基幹技能者トレーナーを務めていたりするのも、お客さまにとって安心材料になるかもしれません。完工後も心配なところがあれば様子を見に伺います。ご連絡、お待ちしています」
組合の話を伺った際、「今の自分があるのは組合のおかげ。すごく恩を受けているので、その恩送りの意味でも、自分が組合員のために何ができるのかを常に考えています」と話していた木村さん。繋がりを大事にし、自分の経験や知識で業界を盛り上げていきたいという思いが感じられました。
（２０２４年８月取材）
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取材後記
有限会社一健板金工業所
業界貢献度の高い多様な活動
木村さんは自社の仕事や組合以外にも、板金に関わる活動をしています。それが全国屋根災害ネットワークの会長と日本金属屋根施工ネットワークの理事です。どちらも全国を対象に、災害で建物被害に遭った被災者や工事依頼をした消費者、金属屋根工事を施工する同業者の品質等を守る活動で、全国のメンバーで情報共有や勉強会が行われ、業界を通した社会貢献度がとても高いと感じました。仕事だけではない様々な活動の話をしてくださり、木村さんのご多忙な様子がありありと浮かんでくる取材でした！
チャレンジ精神がすべての肝
木村さんは現在趣味でバイオリンを習っていて、発表会にも参加しているとのこと。バイオリンの前には４０歳からトライアスロンを始めてアイアンマンレースに出場したり、他にも自転車や登山にキャンプなど、かなり多趣味な様子です。バイオリンは楽譜も読めないところから、トライアスロンも全く泳げないところから始めたというお話を聞いて驚きましたが、そのチャレンジ精神があるからこそ、仕事でもその他の活動でも、多くの成果を残してこられたのだと感じました。
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工事店プロフィール（有限会社一健板金工業所）
| 一番の強み | 創業から約５０年の地域に根差した工事店。組合などでも幅広く活動し、勉強熱心で向上心の高い代表がお客さまに丁寧に向き合い対応しているところ |
|---|---|
| 会社名 | 有限会社一健板金工業所 |
| 対応工事 |
外壁塗装
外壁張り替え(カバー)
外壁修理
その他塗装
屋根塗装
樋塗装
外構・エクステリア塗装
室内塗装
|
| 従業員数 | 社員：５名 |
| 建設業許可 | 屋根工事業、板金工事業（香川県知事許可（般―６）第７６４４号） |
| 保有資格者 | 一級建築板金技能士：２名 建設マスター（板金工）：１名 高所作業車運転者：２名 職長安全衛生責任者：２名 石綿取扱作業従事者：２名 足場の組立て等作業主任者：２名 玉掛作業者：２名 登録建築板金基幹技能者：２名 登録建築板金基幹技能者トレーナー １名 フルハーネス特別教育：２名 |
| 特徴 | リフォーム業 外壁工事業 |
| 対応エリア |
四国地方 |
| アフターフォロー体制 | 全国建設労働組合総連合の現場賠償共済パートナー（請負業者賠償責任保険）に加入済です。 施工内容に応じて自社で最長１０年間の保証書を発行します。 またご連絡頂きましたら、迅速に対応させて頂きます。 |
| 代表者 | 木村 一夫 |
| 代表者経歴 | 有限会社一健板金工業所 代表取締役 １９８９年４月：香川県立高松北高等学校 入学 １９９２年３月：香川県立高松北高等学校 卒業 １９９２年４月：木村板金工業所 入社 １９９８年１月：有限会社一健板金工業所へ組織変更 ２０１５年４月：有限会社一健板金工業所 代表取締役 就任 |
| 所在地 |
〒761-0612 香川県木田郡三木町氷上２１６５－２ 大きな地図で見る |
| 営業時間 | 毎週月～土曜日 ９：００～１８：００ |
| 定休日 | 日曜日、年末年始休業、大型連休（ゴールデンウィーク）、夏季休業（お盆休み） |
| 備考 | ２００７年１１月：一級建築板金技能検定において最優秀県知事賞 受賞 ２０１２年１０月：登録建築板金基幹技能者トレーナー就任 ２０１８年６月：香川県中小企業団体中央会青年部 会長就任 ２０１９年４月：日本建築板金協会青年部 副部長就任 ２０２１年４月：香川県板金工業組合 専務理事就任 ２０２１年６月：全国屋根災害ネットワーク 会長就任 ２０２２年８月：日本金属屋根施工ネットワーク 理事就任 ２０２２年１０月：優秀施工者国土交通大臣顕彰 受賞 香川県中小企業団体中央会 所属 香川県商工会連合会 所属 香川県中小企業家同友会 所属 高松商工会議所 所属 |
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