熟練の技術×若いスタッフ。最高の体制で行うクオリティの高い外壁工事
工藤鈑金株式会社
岩手県八幡平市平笠の工藤鈑金株式会社は、金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)や金属屋根、雨樋(あまどい)の工事を中心に施工する板金工事店です。その他金属系外壁に伴う塗装等の工事も対応可能。手堅い技術を持った若いスタッフたちが、ご満足いただける外壁工事を行います。
工事店の想い
PERSON
幼い頃から慣れ親しんだ作業場の風景。迷いや疑問は持たず、ストレートに板金職人の道へ
工藤鈑金株式会社(以下、工藤鈑金)は岩手県八幡平市平笠にある工事店です。主な事業は金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)や金属屋根の工事。外壁に屋根材を用いる施工に豊富な実績があり、意匠性や防水効果の高い仕上がりが好評を博しています。
代表取締役の工藤良文さん(以下、工藤さん)は、工藤鈑金の三代目経営者です。幼い頃から創業者のおじいさんと先代のお父さんが働く姿を見て育ったため、板金の仕事がとても身近なものだったといいます。
「幼稚園の時の将来の夢が屋根屋さんだったんですよ。その頃に現場で勝手に梯子(はしご)で2階まで上がって父を震え上がらせたと聞いています。家業の長男の使命的なものはずっと感じていたので、将来の夢はそこから変わりませんでした。工藤鈑金の始まりは祖父が近所の人と屋根の修理をしたことだと聞いています。最初は茅葺きやわらの屋根で、そのうち鉄板を葺くようになってね。トタン屋根が主流になりつつある時代だったため、どんどん仕事が増えて近所の仲間と一緒に屋根工事をしてまわっていたそうです。祖父はもともと農業をやっていた人なんですよ。でも屋根の仕事が忙しくなって農業を縮小して、本業を屋根屋にした感じですね」
農業から屋根工事業、そして工事内容は茅葺きからトタン屋根へ。創業者である工藤さんのおじいさんと先代のお父さんは、時代、そして地域のニーズに合わせた仕事を選択し、家族を支えてきました。そんな家庭で育った工藤さんには自然と「家業は家族でやるもの」という考えが根付いていて、家業の手伝いをすることも頻繁だったといいます。
しかし、手伝いばかりの毎日だったわけではありません。サッカーや缶蹴りを楽しむ活発な子ども時代を送り、中学校の時はサッカー部、高校ではラグビー部とスポーツを楽しんだそうです。
「高校はサッカー部がない学校でね。当時のラグビー強豪校で、私はサッカーで走って鍛えていたので、ラグビーってどんなもんかなと思って入部しました。練習は走る量とか多くてかなりきつかったなあ。私はレギュラーにはなれなくて応援専門でしたが、同級生たちは強かったですよ」
工藤さんは工業高校の機械科を卒業し、よそへ修業には出ずに工藤鈑金へ入社しました。在学中にアーク溶接等の資格取得をしていたため、板金加工の仕事にすぐに役に立ったといいます。
「板金機械が多いので、機械科での勉強はすごく役に立ちました。私が高校を卒業する頃、工藤鈑金がタイミング的にすごく忙しかったんですよ。卒業後、すぐに入って仕事をして欲しいという状態でした」
工藤さんが入社した頃、板金職人の世界はまだまだ「見て覚えろ」な時代。さらに板金は職人によって納め方の個性がある仕事のため、何が正解かを知るのが大変だったといいます。
「答えはわかる。けど過程は自分で考えてやるしかないって感じでした。自分で仕事ができるようになったのは5年を過ぎたあたりだと思います。現場を任されると失敗が多くなるんですが、でもその分、身につく技術も増えてきて、それから仕事を覚えるのが早くなった気がしますね」
2021年に法人化して工藤さんは代表取締役へ就任。会社として体制を整えるために職人の労働環境を見直し、工藤鈑金として「働き方改革」を行いました。
「法人化して大きく変わったのは働き方ですね。昔は忙しければ日曜でも関係なく仕事をしていましたが、社労士さんにも入ってもらい、働きやすい職場になるよう見直しました。現場での考え方はこれまでと変わりません。施工の基本的な方針は『家を長持ちさせる施工』。そこに揺らぎはないですね」
今後は施主さんに直接接客ができる元請けの仕事を増やしていきたいと意欲的でした。工藤鈑金は地域の工事店との関わりが深いため、下請けの仕事を多く手掛けています。しかし最近、工藤さんはお客さまとのやり取りをとても楽しんでいる自分に気が付いたそうです。
「スタッフを増やしたいとか、会社を大きくしたいという大きな野望はあまりありません。それよりも自分たちで現場へ出てしっかりと仕事をする、そんなふうに手堅く自分ができることをまずやっていく形で会社を盤石にしていきたいですね」
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WORK
長い屋根材を外壁に。意外な意匠性の良さと防水性の高さが人気になり得意技術に
岩手県八幡平市平笠の工藤鈑金は、金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)や金属屋根を中心に施工する板金工事店です。外壁工事は新築工事、そしてリフォーム時の張り替えからカバー工法(※1)まで対応可能。不具合の原因を明らかにして確実に修理を行い、長持ちする外壁に仕上げます。
工藤さんがお客さまとの打ち合わせで注意しているのは、お客さまが望む工事の方向性をしっかり受け止めること。重視しているのは工事金額なのか、それとも多少高くても使う建材にこだわりがあるのか、それらを見極めてニーズに合った見積書を作成します。
不具合の修理依頼の場合、お客さまの要望に合った提案をするには確実な原因解明が必要です。現地調査の際は原因を追及するのはもちろん、不具合箇所のみ直すのではなく、その先を見据えた施工を提案しています。
「例えば雨漏りの場合は、再度同じ水漏れが起きないように施工するにはどうしたら良いか、プロとしての考えをお客さまに伝えることも大切にしています。他にもこういう原因があって、この不具合も関係しているとか、そんな話もしたりね。そこだけを直すのではなく、トータルで見てこう修理した方が将来的に良いというようなお話はしています」
雨漏り修理の原因で多いのは、外壁と屋根の取り合い部分。この部分の修理は外壁側で工夫するか、それとも屋根側で工夫するか、工藤さんとしても悩ましいところだそう。状況により様々な納め方があり、雨漏りの程度に合わせた最適な方法を探ります。
「板金で押さえをきちんと取り付けて、押さえを立ち上げて水を排出するようにするか、それとも何もない屋根の場合は壁を斜めに立ち上げて水が排出できるようにするか……すみません、すごくわかりにくいですよね。色んなやり方で雨漏りを防ぐことができるので、そこも職人の腕の見せ所だと思います。あと他に雨漏りが多いのはサッシまわりとベランダまわりですね。サッシはコーキング(※2)が切れて雨水が入り込むパターンで、その場合はコーキングを打ち換えて修理をします。ベランダまわりからの雨漏りは外壁との納まりが悪いことが多いので、外側に板金を張ってそもそも中に水が入らないよう、雨を外に排出させるスタイルに作り変えます」
また、工藤鈑金では雨漏り修理の他に屋根材を外壁に張る工事を数多く手掛けています。経年劣化でボロボロになった外壁をどうにかしてほしいとの要望で、お客さまから屋根材を外壁に張っては?という相談が持ち込まれたそうです。
「屋根材を外壁に張る工事をするようになったのは、窯業系サイディング(※3)のリフォーム工事の依頼が発端でした。私たちとしては思いもよらなかったというか、意外な話でしたね。施工した写真を撮って残しているんですが、見た目が良くて防水にも長けているので良い選択だと思います。雪国の窯業系サイディングは、内側に入り込んだ水が凍ったりとけたりを繰り返して凍害になりやすいんですよ。バルコニーや屋根がない野ざらしになる場所だと窯業系は雪国には向いていないかなと感じます。窯業系サイディングに屋根材を張る場合は、外壁を剥がすと下地がなくなってしまうので、上から重ねて張るカバー工法で行うのがほとんどです。あまりにも外壁がボロボロになっている場合は、全てを剥がして合板で新たな下地を作ってから屋根材を張ります」
窯業系サイディングの外壁で特に傷みやすいのは、1階と2階の間のジョイント部分にある化粧帯だそう。「化粧部分だけでもきれいに巻いてほしい」というご相談が多く、工藤さんは外観のデザインになじむ形を考え、板金を加工して施工します。
「20年くらい前に建った住宅は窯業系サイディングの外壁が多いですね。その場合、ジョイント部分の化粧帯も窯業系サイディングと同じ材質なんですよ。外壁より少し出っ張っている部分なので、雨風を受けて傷みが早く出てくるんだと思います。もともとがちょっとお洒落な帯だと、単に板金でくるんだだけでは恰好悪いんです。なので外観デザインに合わせて格好よく加工して現場へ持っていきます」
外壁リフォームや屋根リフォームの際には、雨樋修理や交換も同時に行うことがほとんどです。錆(さび)の有無や勾配の具合をチェックし、交換後にできるだけ長持ちするよう施工します。
「築30年くらいの家だと金属の雨樋がほとんですね。雨樋に錆が多いのは、雨水がその部分に停滞して錆が侵食するのが早くなっているということでもあるんです。上向き下向きの金具が色々あるので、建物に合った強い金具でしっかり打ち換えて、水がスムーズに流れるように勾配を調整しなければいけません。今は雨樋の材質が、プラスチック、金属、金属とプラスチックの両方と色々なんです。ご予算や建物の状態に合わせて提案しています」
次に岩手県八幡平市の外壁工事の特性を尋ねました。八幡平市は岩手県内陸部の平地に位置しています。工藤さんの体感では、県内の他の地域と比べると積雪は多い方とのこと。しかも、冬の気温が低い地域のため、屋根はすが漏れ(※4)を起こしやすいといいます。古い家は断熱材がしっかり入っていないことが多く、それが暖房による室温と低い外気温の差に繋がって結露になり、外壁や屋根の内側に不具合を起こす原因になるそうです。また、雨樋も積雪により破損しやすい箇所のため、設置の際は雪が影響しない所にする工夫をしています。
※1 カバー工法・・・金属屋根や外壁の重ね張りをするリフォーム方法
※2 コーキング・・・継ぎ目の隙間を埋める目地材
※3 サイディング・・・セメント製や金属製の外壁材
※4 すが漏れ・・・積雪による屋根や壁の水漏れ
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MESSAGE
住宅のお悩みを解決するための板金工事。お客さまのリクエストに提案を交えて丈夫な家に
工藤鈑金では、ご希望のお客さまに施工内容に合わせた保証書の発行をしています。その他にも、完工後にお客さまの方で不具合を発見した場合は、すぐに点検に伺っているとのことです。
「特に雨漏り修理の場合は、再度水漏れが起こる事態もあるのでそういった場合はすぐにお電話ください。アフターフォローに伺います。また、保証書は建材に対するもの、工事に対するもの等、使用材料や施工内容によって保証が様々なので打ち合わせ時に詳細をご案内します。最近よくあるのは『出荷証明書』というもので、この施工には間違いなくこの建材が使われているということを示す書類もあるんですよ。必要な場合はそちらも手配するのでお申し付けくださいね」
最後に「かべいろは」をご覧になっている、雨漏りや外壁の劣化でお困りのお客さま、そして外壁リフォームや外壁修理を検討しているお客さまへメッセージです。
「私たちの仕事は、お客さまの住宅に関するお悩みを解決することです。創業80年を超えて、古い技術をしっかり受け継ぎながら、若いメンバーがフットワーク軽く柔軟にお客さまのご要望にお応えします。打ち合わせはもちろん、施工が始まってからもどんどん気になる不具合は聞いて、やって欲しい作業はリクエストしてください。これからも工事店としての長い歴史、この土地で仕事をしてきた誇りを大切にしながら仕事をしていきます。私たちに依頼していただければ、良い仕事をして結果を残し、直して終わりではなくそこからスタートするお付き合いができると思いますので、お気軽にお問い合わせください」
この地で生まれ、家業を継ぎ、わき目もふらず板金の仕事にまい進してきた工藤さん。しかし、現在の立場に甘んじず、法人化後は経営者として独自で働き方改革を進める等、会社の環境を更新することにも注力しています。頼もしい経営者、そして何より高い技術を持つ職人、二つの肩書きが工藤鈑金の揺るぎない信用に繋がっていると感じました。
(2024年4月取材)
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取材後記
工藤鈑金株式会社
父との衝突も大切な思い出
先代はなんとかなるさで乗り切るタイプ。対して工藤さんは事前に準備をする用意周到タイプ。お二人は違うタイプの職人で、意見の衝突もしばしばあったそう。工藤さんにとってお父さんはライバルであり、いつか見返してやろうと思う人だったといいます。「父が亡くなった今は、もう超えられない存在になってしまいました。でもね、ケンカばかりしていましたよ」と工藤さんは笑いますが、工藤鈑金の世代交代がうまくいったのは、お二人が違うタイプだったからではないかと感じました。
スタッフには人生が楽しめる働き方を
工藤さんが経営者になり、そして法人化へ。その後大きく変わったのは働き方を見直したことだと言っていました。「工藤鈑金で働く人が仕事ばかりではなく自分の人生も楽しめる働き方にしたい」、そんな想いを具現化するべく、社内の色々なことを整備したそう。ここも世代交代がうまくいっていると感じた点で、職人の働き方に考慮する経営者さんはとても頼りになります。プライベート時間にゆとりがある働き方は、作業効率や働く意欲を高める結果になるだろうと、そう感じました。
まずは自分が楽しまないと!
働き方改革の話題の中で、「仕事だけしないで、自分の人生も楽しむような生活にしていければ」と工藤さんは語っていました。趣味の話、旅行の話、仕事以外にプライベートにまつわる話もたくさんしてくださり、その時の工藤さんはとても生き生きとした表情!仕事に真剣なのはもちろん、ご自身の生活も楽しんでいる様子が手に取るようにわかり、ワークライフバランスの取れた素敵な社長さんだと感じました。
直接いただく言葉がやりがいに直接いただく言葉がやりがいに
「ありがとう」と直接言われること。板金に限らず仕事をする人ならこの嬉しさがすごくよくわかりますよね。工藤さんはこのお礼を言われる嬉しさ、そしてお客さまから直接リクエストされてそれに応える楽しさを最近知ったと楽しそうに話していました。下請け仕事とはまた別のやりがいを見つけ、元請けの仕事も増やしていきたいと明るく話す様子にこちらまで嬉しくなりました!
外壁修理・外壁リフォーム事例(工藤鈑金株式会社)1件

外壁張り替え(カバー)(補修)
I.I様 (岩手県滝沢市)
更新日 2024.06.22
before
after
- 建物種別
- 一戸建て
- 価格
- 20〜30万円
- 施工期間
- 2〜3日
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工事店プロフィール(工藤鈑金株式会社)
| 一番の強み |
創業80年以上の地元に密着した工事店が、古い技術も新しい技術も兼ね備え丁寧にお客様に対応しているところ |
| 会社名 |
工藤鈑金株式会社 |
| 対応工事 |
その他塗装
屋根塗装
樋塗装
外構・エクステリア塗装
室内塗装
|
| 従業員数 |
社員:6名 |
| 保有資格者 |
一級建築板金技能士:2名
二級建築板金技能士:1名
高所作業車運転者:4名
職長安全衛生責任者:1名
石綿取扱作業従事者:2名
玉掛作業者:4名
アーク溶接作業者:2名
ガス溶接技能者:1名
小型移動式クレーン運転技能講習修了者:3名
特定化学物質及び四アルキル鉛等作業主任者:1名
鋼板製屋根構法標準講習修了証:1名 |
| 特徴 |
リフォーム業
外壁工事業
左官工事業 |
| 対応エリア |
東北地方
|
| アフターフォロー体制 |
日新火災海上保険の統合賠償責任保険・生産物保険に加入済です。
ご希望・施工内容に応じて自社の保証書などを発行します。
またご連絡頂きましたら、迅速に対応させて頂きます。 |
| 代表者 |
工藤 良文 |
| 代表者経歴 |
工藤鈑金株式会社 代表取締役
八幡平市商工会 所属
1997年3月:西根町立西根中学校 卒業
1997年4月:岩手県立盛岡工業高等学校機械科 入学
2000年3月:岩手県立盛岡工業高等学校機械科 卒業
2000年4月:工藤鈑金 入社
2021年8月:工藤鈑金株式会社 設立 代表取締役 就任 |
| 所在地 |
〒028-7113
岩手県八幡平市平笠19-116
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|
| 営業時間 |
毎週月~土曜日 8:00~18:00 |
| 定休日 |
日曜日、祝日、年末年始休業、大型連休(ゴールデンウィーク)、夏季休業(お盆休み) |
屋根工事の依頼も可能です。工藤鈑金株式会社の「やねいろは」掲載記事はこちら