カバー工法でも部分的な修理でも、既存の外壁を傷つけない丁寧な仕上がりに
株式会社ルーフ・クラフト
宮城県大崎市古川沢田の株式会社ルーフ・クラフトは、ガルバリウム鋼板を含む金属系・窯業系外壁や金属屋根(ガルバリウム鋼板屋根)の工事を中心に、雨樋修理・交換や雨漏り修理にも自社で対応しています。穏やかな雰囲気の代表が、腕の確かな職人と共に丁寧な施工を行う工事店です。
工事店の想い
PERSON
技術の習得に苦労した修業時代。より丁寧な関わり方で、これからの若手に向き合いたい
宮城県大崎市古川沢田の株式会社ルーフ・クラフト(以下、ルーフ・クラフト)は、ガルバリウム鋼板を含む金属系・窯業系外壁や金属屋根(ガルバリウム鋼板屋根)の工事をメインに、雨樋(あまどい)修理・雨漏り修理を含め外壁リフォーム全般を請け負っている工事店です。塗装や防水工事にも協力業者を交えながら対応しています。
「祖父も父も板金屋なので、仕事の様子は小さい頃から見ていました。初めて板金の仕事に触れたのは中学生の時で、屋根を押さえる手伝いをしたんだけど、『屋根の上は高くて怖いな』とかそれくらいの気持ちでしたね。自分が今後この仕事をやることになるなんて、全然予想もしていませんでした」
板金との出会いについて教えてくれたのは、代表取締役の中田英一さん(以下、中田さん)。中田さんは小中学校では野球に夢中で、厳しい練習に明け暮れる毎日だったそう。中学では県大会で優勝、東北大会にも進みました。
「高校で3年間アルバイトしたガソリンスタンドでは幅広い年齢の人たちと接していたので、そこでコミュニケーション力や柔軟性を身に付けられたと思います。野球もチームスポーツですし、昔から人をまとめるタイプではあったので、そう考えると10代の頃の経験はすべて今に活かされているかもしれませんね」
中田さんは高校卒業後に知人の足場屋で働く機会がありましたが、休みがないなど労働環境が良いとは言えず、数か月で体力的な限界を迎えてしまいます。そんな時にお父さんから誘われて、家業の板金を手伝うことに。自分が板金業に就くとは考えもしなかったという中田さんは、当時どんな心境だったのでしょうか。
「足場屋の方が体力的にはきつかったけど、板金は技術を覚えるのが大変で。昔は『見て覚えろ』の世界ですからね。『わかるわけないだろう』と思いながらも、見よう見まねで習得していきました。自分の葺いた屋根を見た時は、なんだか誇らしい気持ちでしたよ。自分の仕事がずっと残っている感じがして、ちょっと人に自慢したくなっちゃうというか、そんな気持ちでしたね」
中田さんはその後、2008年に創業するまでお父さんの会社に勤めます。独立のきっかけは、お父さんとの経営面での考え方の違い。中田さんは独立して良かった点として「自分の考えで仕事ができるようになったこと」を挙げていました。収入もお客さまからの信頼も、自分が頑張った分、自分にしっかり返って来るところに充実感を得たそうです。
「今は何人もスタッフがいるので、彼らを守っていくためにも、これからも安定した会社としてやっていきたいですね。今後は若手の育成にも力を入れていきたいんです。昔みたいな関わり方じゃなくて、丁寧にコミュニケーションを取りながら教えていきたい。今の若い人たちにも、この仕事の魅力を伝えていけたらなと思っています」
詳しく見る
閉じる
WORK
メリットの多いカバー工法が主流。施工では雪国ならではのリスクを考え安全を最優先に
ルーフ・クラフトは、主にガルバリウム鋼板を含む金属系・窯業系外壁や金属屋根(ガルバリウム鋼板屋根)の施工を手掛ける宮城県大崎市古川沢田に拠点を構える工事店です。新築からリフォーム、大型物件から一般住宅まで様々な建物に対応しています。
「外壁修理はカバー工法(※1)が多いですね。カバー工法のメリットは、古い外壁を撤去する必要がなく、処分に費用のかかるごみが出ないこと。つまり費用も安く、工期も短く済みます。最近行ったカバーの工事は、かなり劣化の進んだ工場のスレート外壁で、鉄骨だったので木下地を組んでから防水シートを貼り、上から金属サイディングを張って仕上げました。部分的な補修工事の時もそうですが、既存の壁も新しい外壁材も傷つけないように細心の注意を払って施工しています」
中田さんは、とあるお客さまから窯業系サイディングの外壁修理について相談を受けた際、「塗装をした方が良いのか、それとも他にもっと良い方法があるのか」と聞かれたそう。調査に伺うと築30年以上のお宅で、塗装は剥がれコーキング(※2)も切れていたりと、これまで一度もメンテナンスをしていない劣化の進んだ外壁でした。
「お客さまが不安な様子だったので詳しく伺うと、突然訪問してきた塗装業者に一方的に見積りを出され、とても高額で心配になったというお話でした。うちでも見積りを出して、カバーをしてもそれより安く済むこと、さらに外壁は新しくなることを説明し、お客さまも納得して施工に至りました。こういう話はよく耳にするので、事前のアポイントもなく訪問してくる営業には気を付けて欲しいですね。何か心配があれば、まずは専門業者に直接連絡して見てもらうのをお勧めします」
ルーフ・クラフトでは外壁の雨漏り修理の依頼も受け付けており、コーキングの切れが原因の場合は協力業者を交えて施工にあたっています。外壁に加工を施して直していく場合は、雨漏りしないために水の流れを考え、一つひとつの家に合わせて最適な納まりになるよう加工しているそうです。地域柄、雪が溶けて流れる水の量が多くなる時期もあるので、この点は必ず意識して施工しているとのことでした。
「雨樋修理の際は、部品が廃盤になっていないか確認する必要があります。部分的な交換で済むか全交換になるかは部品の有無も関係するので、現地調査でチェックするポイントですね」
宮城県大崎市の外壁工事の特性について尋ねました。大崎市は雪が多いため、外壁や屋根に打つ釘の本数を多くしたり間隔を狭くしたり、雨樋に使用する吊り具を硬い素材にするなど、雪国ならではの対策をしています。さらに、近隣に雪を落としたくないお客さまには、軒先につける雪止めカバーの提案を行っているそうです。
「施工では安全面を最優先に考え無理をしないよう、日々職人に声を掛けています。工事はただでさえ危険と隣り合わせの商売だし、ましてやここは雪国なので、滑って高いところから落ちるリスクもある。私も昔、屋根の上の雪で足を滑らせて落ちそうになった経験があるから怖さはよくわかるんです。スタッフを守るのが社長の仕事の一つでもあると思うので、誰よりも私が気にしていなければといつも思っていますね」
※1 カバー工法・・・金属屋根の重ね張りをする屋根のリフォーム方法
※2 コーキング・・・継ぎ目の隙間を埋める目地材
詳しく見る
閉じる
MESSAGE
自分の考えよりも、現場を一番理解している職人の意見を尊重するのがマイルール
中田さんがお客さま対応で気を付けているのは、お客さまの要望をしっかり取り入れること。今はインターネットで色々な情報が得られるため、外観の雰囲気から具体的な外壁材の種類まで、事前にかなりイメージを膨らませてくる方が多いからだそう。「予算との相談にはなりますが」と伝えるべきところはしっかり伝えて、なるべく要望に沿った施工ができるよう尽力しています。
また、社内の雰囲気について尋ねた際、職人とのコミュニケーションで心掛けていることを教えてくれました。
「社内は和気あいあいとしていて、雰囲気は良いと思いますよ。そういう組織・環境になるように意識して接しています。もしかしたら昔は私を怖がっているスタッフもいたかもしれないけど、今はいないんじゃないかな。私はいつも何かを決める時、まずは必ず職人に意見を聞くんです。それは彼らを信頼しているからだし、現場を一番わかっているのは職人だから。社長である私の意見を通すよりもずっと大事なことだと思っています」
ルーフ・クラフトでは、これまでも懇親会や社員旅行で親睦を深めてきたそうで、今後は社員の家族も招いた食事会の開催も検討しているんだとか。
「例えばお子さんたちに、お父さんはこういう仕事をしているんだよ、と伝えられたらすごくいいなと思うんです。職人とは『同じ釜の飯を食ってる』仲というか、とても距離の近い関係性だから、その家族ともコミュニケーションを取っていけたら理想的ですね」
最後に「かべいろは」をご覧になっている、雨漏りや金属系・窯業系外壁の劣化でお困りのお客さま、そして外壁リフォームや外壁修理を検討しているお客さまにメッセージです。
「親切丁寧をモットーに、責任を持って施工しています。完工から1年後には点検に伺うアフターサービスも行っているので、気になることがあれば安心してご相談ください」
取材では、工事内容だけでなく、会社としての展望や職人とのコミュニケーションに関するこだわりについてもたくさん話してくれた中田さん。今いるスタッフ、そしていつか一緒に仕事をするかもしれないまだ見ぬ若い人材をも大事にする姿勢に、ルーフ・クラフトの活気ある未来を感じました。
(2023年2月取材)
詳しく見る
閉じる
・当社及び記事作成者は、当サイトに掲載されている記事や情報の内容に関しては十分な注意を払っておりますが、それらについての正確性や確実性、安全性、効果や効能などを保証するものではございません。
・当サイトに記載された情報のご利用については、ユーザー自身の責任において行われるものとし、ユーザーが当サイトから入手した情報に基づいて直接的または間接的に被ったいかなる損害について、当社および記事作成者は一切の責任を負いません。
取材後記
株式会社ルーフ・クラフト
職人としての父をリスペクト
お父さんの会社にいた頃は、仕事への考え方の違いからぶつかることも多かったという中田さん。一方でお父さんについて「手先が器用でものを作るのがうまい」とも話していました。板金でバケツを作ったり、手作業で鬼飾りを作ったりする姿を見て「すごいな」と思っていたそう。経営面では道が分かれてしまいましたが、このエピソードには中田さんのお父さんに対する職人としての尊敬の気持ちが感じられ、微笑ましく思いました。
会社を切り盛りする代表として
独立当初について、中田さんは「ずっと職人としてやってきたから、初めは特にパソコン作業や経理事務が大変だった」と振り返ります。地元の商工会議所に登録して教えてもらい、実務を覚えていったそう。「経営については自分はまだまだで、今も勉強中」と話してくれた中田さんですが、社内の雰囲気や職人さんとの関わりを大事に仕事を進めていく様子からは、代表としての信念とこだわりが垣間見え、とても頼もしく感じました。
・当社及び記事作成者は、当サイトに掲載されている記事や情報の内容に関しては十分な注意を払っておりますが、それらについての正確性や確実性、安全性、効果や効能などを保証するものではございません。
・当サイトに記載された情報のご利用については、ユーザー自身の責任において行われるものとし、ユーザーが当サイトから入手した情報に基づいて直接的または間接的に被ったいかなる損害について、当社および記事作成者は一切の責任を負いません。
工事店プロフィール(株式会社ルーフ・クラフト)
| 一番の強み |
雪国ならではのお悩みやご相談に、親切且つ丁寧な説明、施工をおこなっているところ |
| 会社名 |
株式会社ルーフ・クラフト |
| 対応工事 |
その他塗装
屋根塗装
樋塗装
外構・エクステリア塗装
室内塗装
|
| 従業員数 |
社員:10名 |
| 建設業許可 |
屋根工事業(宮城県知事許可(般―2)第20481号) |
| 保有資格者 |
一級建築板金技能士:2名
二級建築板金技能士:2名
巻上げ機運転者:2名
丸のこ等取扱従事者:4名
研削砥石の取替え等の業務に係る特別教育:2名
高所作業車運転者:3名
職長安全衛生責任者:6名
石綿取扱作業従事者:1名
足場の組立て等作業主任者:8名
玉掛作業者:8名
職業訓練指導員:1名
NYG窯業系サイディング施工士:1名 |
| 特徴 |
リフォーム業
金属屋根工事業
その他屋根工事業
雨樋工事業 |
| 対応エリア |
東北地方
|
| アフターフォロー体制 |
あいおいニッセイ同和損保の業務災害補償保険に加入済です。
ご希望に応じてメーカー保証書を発行します。
施工後は一年点検を兼ねてご挨拶に伺います。
|
| 代表者 |
中田 英一 |
| 代表者経歴 |
株式会社ルーフ・クラフト 代表取締役
1996年3月:大崎市立古川北中学校 卒業
1996年4月:宮城県小牛田農林高等学校 入学
1999年3月:宮城県小牛田農林高等学校 卒業
1999年4月:中田板金 入社
2008年1月:中田建築板金 創業 代表就任
2015年4月:株式会社ルーフ・クラフト 設立 代表取締役就任 |
| 所在地 |
〒989-6232
宮城県大崎市古川沢田112-2
大きな地図で見る
|
| 営業時間 |
毎週月~土曜日、祝日 8:00~17:00 |
| 定休日 |
日曜日、年末年始休業、大型連休(ゴールデンウィーク)、夏季休業(お盆休み) |
屋根工事の依頼も可能です。株式会社ルーフ・クラフトの「やねいろは」掲載記事はこちら