外壁工事や水まわり工事、そして建材開発。挑戦を続け地元企業として貢献を
株式会社吉光工業
福井県
福井県屋根工事業協同組合
福井県板金工業組合
株式会社吉光工業
福井県福井市高木中央の株式会社吉光工業は、 一級建築士・一級建築板金技能士のいる、金属系外壁 (ガルバリウム鋼板外壁)や各種屋根工事を中心に手掛ける工事店です。協力工事店と共に対応できる住宅工事も多種多様で、地域に根差した工事店として迅速かつ細やかな対応を心掛けています。
工事店の想い
PERSON
進路に迷った高校時代。職人ではない道を歩んだとしても、仕事を楽しんだのは間違いない
株式会社吉光工業(以下、吉光工業)は、福井県福井市高木中央に拠点を構える屋根工事店です。外壁のカバー工法などの外壁リフォームや屋根工事を中心に水まわりリフォーム工事も自社施工しています。代表取締役を務める吉田知志さん(以下、吉田さん)は、この会社の三代目経営者です。中学生の頃から現場の手伝いをし、家業を見ながら育ちました。「子どもの頃は継ぐつもりはなかったんです」と笑う吉田さんに、仕事への想いを伺いました。
「中学生の時、じいちゃんの現場で瓦を屋根に上げたりする手伝いをしていました。5000円もらって喜んでいましたね。でも真夏の現場で、暑いし辛いしこの仕事はイヤだな、ってなったんですよ」と、当時を懐かしそうに振り返ります。
家業とは違う仕事をしようと決意し、高校3年生まで医学部を目指すほど勉強をしていました。しかし親戚から「医者はあまっているぞ。建築科へ行ったらどうだ」と言われ、建築学科へ進路を変更。「医者も瓦屋もつまり職人仕事。もし医者を選んだとしても、きっと屋根職人同様に面白がっていたと思います」と、吉田さんは話していました。
大学卒業後は、ハウスメーカーに営業職として入社。先輩や上司に恵まれ、「営業とは自分の生き様がすべて現れるものであり、相手のために今自分ができることを精一杯することだ」と教わり、営業職の面白さを味わった4年間だったそうです。
そして、転機は結婚を機に訪れました。多忙な毎日でパートナーと休みが合わず、共に過ごす時間が取れないことを悩んでいた矢先に、お父さんから「手伝ってくれんか」と声がかかりました。敬遠していた屋根職人という職業でしたが、「社長になれば、将来的に色々な商売ができるかもしれない」と前向きに考え、吉光工業に営業として入社しました。しかし、わずか1ヶ月で「うちのような施工会社はハウスメーカーとは違い、営業を雇っている余裕がない。現場を知ることの方が大事だ」と感じ、職人として現場で技術を学びました。前職で書いていた図面の意味が、現場作業を経験することで理解できるようになったそうです。
「結局、図面は『書いていただけ』だったので、詰めの作業や納めの部分など、細かいところをわかっていなかったんです。自分が実際に現場で作業をするようになって、建築というものがより見えるようになりました」
20年ほど前、吉光工業は新築工事が中心でしたが、吉田さんが入ってから営業する代わりにホームページやブログに力を入れ、現在ではリフォームが全体の7割を占めているそう。時流に合わせて対応工事を増やし、今では外壁や屋根以外の水まわり工事も自社で手掛けるようになりました。
そして2018年、吉田さんは先代の急な入院により代表取締役に就任。「働きやすい環境づくりをして生産性を上げ、利益が出れば還元する」という会社としての方針を固めて社内で周知しました。老朽化した事務所の建て替えにも着手し、有給休暇制度の充実や、月給制の導入など、職人が働きやすい環境を整えてきたのです。
「休みが取りやすくなり、リフォーム主体となって売り上げは維持できたので、改革が良い方向へ向かったんだと思います。地域に根差した会社になるには、まず職人が揃っていないと仕事に対応できませんから。今後はお客さまから『家の困りごとを解決してくれる工事店、それが吉光工業』と認識してもらえるように、体制を盤石にしていきたいですね」
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WORK
何を解決したいのか? 依頼の本質を汲み取り、お客さまが求める工事を案内したい
福井県福井市高木中央の吉光工業は、金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)や瓦屋根、金属屋根の工事を中心に、その他水まわりリフォームにも対応する工事店です。会社の成長と共に事業の幅が広がり、工事以外にも瓦を用いた建材の開発など躍進を続けています。
吉光工業では、「要望の本質は?」という点を大切にしています。例えば、雨漏り依頼を受けてお客さまに会っても、中には雨漏り自体を直そうとしない人がいるそう。そんな時、吉田さんは「本当は何に困っているのかをヒアリングします」と、表面的な要望だけでなく、根本的な原因を探ることを心がけています。
外壁工事では、金属系サイディング(ガルバリウム鋼板外壁)を中心に施工。角波、樹脂サイディングなど、選定はもちろんお客さまの予算と好みを最優先します。外壁は屋根と比較するとお客さまの目に入りやすい位置にあるため、機能性よりもデザイン性を重視する傾向があるそうです。
そして最近の依頼はカバー工法(※1)が主流。張り替えは、雨漏りなどで下地の確認が必要な場合のみ部分工事で行います。多くは窯業系サイディングにカバーをする工事で、外壁材が二重になることで防音性や遮熱性が高まる利点があります。
「カバー工法の手順としては、既存の窯業系サイディングの目地をコーキングで埋めたり、透湿防水シートを張ったのちに胴縁(※2)下地をして、水切り(※3)をつけて外壁を張るという流れですね。特に注意を払うのが窓まわりの納まりで、外壁材が2重になって厚くなるため窓よりも外壁が前へ出てきてしまうんです。コーキングだけではなくて、水が入らないように水切りを加工して設置します。万が一、外壁の内側に水が入ってもうまく下に流れていく形にするためには、既製品だけではなく自社で板金を加工して役物(※4)を作る必要もありますね。ぴったりサイズの形にすることで、外観がすっきり見えて耐久性が高くなるんです」
外壁の雨漏りは、窓まわりの劣化と換気扇からの吹き込みが原因になっていることが多いそうです。既存の設備の上からコーキングや水切りカバーで修理するのが前提ですが、できる限り、中の防水の納めを確認してから修理方法を考えます。
「窓まわりは上から板金をかぶせる前に中の防水の状態を確認し、不具合があれば直してから外側の修理を行います。換気扇からの吹き込みは、フードがかかっていなかったり、ダクトの途中でジョイント部分が切れて逆流してきたなど、様々なケースがありますね」
さらに、瓦を使った製品の開発、販売にも着手していて、施工以外の事業の柱になればと考えているそう。瓦材を編みこんだ意匠性の高いデザインで、外壁のポイントにしたり、フェンス替わりに設置したりできる、施工業者としての知恵が反映されたエクステリア材です。
そして最後に福井県福井市の外壁工事の特性について尋ねました。福井市周辺は積雪と台風の上陸が頻繁な地域で、住宅工事は風雪への対策は欠かせません。
「この辺りは何年かに1度、大きな台風が来るんですよ。お客さまには、気になることがあるなら早めに直しといた方がいいと伝えるようになりました。本当に災害が起きると、人手不足でにっちもさっちもいかなくなり、直せない状態が半年とか1年続いてしまうんです。予防的に早めの工事が安心だと思います」
※1 カバー工法・・・金属屋根や外壁の重ね張りをするリフォーム方法
※2 胴縁・・・壁の板張りやボード張りのための下地部材
※3 水切り・・・水が一部分に溜まらないようにするための金属板
※4 役物・・・屋根の役物は防水、端部の固定、外観の印象付けのため先端部や勾配の頂部にとりつける部品
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MESSAGE
材料、工法、お客さまの選択肢の多さが強み。あらゆるケースへの対応で快適な住まいに
吉光工業のアフターフォローは臨機応変です。施工後、気になることがあればいつでも連絡をくださいと吉田さんはいいます。
「施工後におかしいと思うことがあれば、すぐに連絡をください。しっかり点検いたします。保証書は特に出していませんが、それは、保証書を発行するよりも、会社がいつまでもこの場所にあって対応できること、信用を積み重ねること、それがお客さまの安心感に繋がると思っているからです。この地域に根を下ろして半世紀です。何でも聞いてくださいね」
先代の時代から続く年賀状での挨拶も継続しています。「年賀状は、吉光工業がまだやってます!というアピールですね」と笑いながらも、そこには吉田さんのお客さまへの想いが込められています。
「皆さんからよく聞くのは、付き合いのある大工さんが廃業したとか、修理をどこに頼んでよいかわからないなんていう話です。そんな時に吉光工業を思い出してもらえたら、うちにとっても有難い話です。実際に、年賀状を見て連絡をくださる方も多いんですよ」
最後に「かべいろは」をご覧になっている、雨漏りや外壁の劣化でお困りのお客さま、そして外壁リフォームや外壁修理を検討しているお客さまへメッセージです。
「お客さまにとって無駄な費用がかからないよう、手数を揃え、施工の体制も整えているのが吉光工業の強みです。自分の家の工事をするんだったらこの工法を採用するなと、そう思える施工を提案しています。外壁のこと、屋根のこと、内装や水まわりリフォーム、色々できることがあるので、家の不具合をどこに頼もう?と迷ったら、まずは吉光工業に直接お問い合わせください」
お客さまの要望の本質を見極め、長期的な視点で提案する吉田さん。「いつでも頼れる」と思える地域に根ざした工事店が近所にあること、それがとても羨ましく思えた取材でした。
(2025年4月取材)
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取材後記
株式会社吉光工業
QOLの向上になる工事を目指す
「お客さまに『この人は工事を自分のことのように提案してくれる』そういうのが伝わればいいですよね」と話す吉田さん。提案の内容は常に「自分ごと」で考え、生活に直結する断熱や遮音、そして水まわりのリフォーム、ここにはプロの技術を存分に発揮してお客さまのQOL向上を目指します。私たち素人は「この不便さや不快さを、どう解決したらよいかわからない」となりがちですが、それらをあぶり出して、解決してくれるのが吉光工業なのです。
新商品の開発も!
施工業者としての知識を活かし、吉田さんは外壁材の商品開発にも挑戦しました。「知り合いのアイデアを実用化しました。スケジュールがタイトで急いで開発したんですよ。でも、世の中にないものを作るのは面白いです」と困り顔ながらも、こぼれ話をする吉田さんはとても楽しそうでした。「誰かのためは、結局自分のためでもあるんです」といたずらっぽく笑っていましたが、人との繋がりを大事にしているのが手に取るようにわかり、親近感がわいた取材でした。
外壁修理・外壁リフォーム事例(株式会社吉光工業)1件

外壁張り替え(カバー)(取替)
E.K様 (福井県福井市)
更新日 2025.11.17
before
after
- 建物種別
- 一戸建て
- 価格
- 100〜125万円
- 施工期間
- 4〜5日
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工事店プロフィール(株式会社吉光工業)
| 一番の強み |
様々な材料、工法の長短所を理解した上で、ご希望・ご予算・建物のバランスを考え、最適なプランを提案するための選択肢が多いところ |
| 会社名 |
株式会社吉光工業 |
| 対応工事 |
その他塗装
屋根塗装
樋塗装
外構・エクステリア塗装
室内塗装
|
| 従業員数 |
社員:10名 |
| 建設業許可 |
屋根工事業、板金工事業、タイル・れんが・ブロック事業、建築工事業(福井県知事許可(般―3)第5414号) |
| 保有資格者 |
一級建築板金技能士:7名
二級建築施工管理技士:2名
巻上げ機運転者:2名
丸のこ等取扱従事者:7名
研削砥石の取替え等の業務に係る特別教育:7名
高所作業車運転者:4名
職長安全衛生責任者:7名
石綿取扱作業従事者:7名
足場の組立て等作業主任者:7名
玉掛作業者:7名
遮熱施工管理技士:1名
宅地建物取引士:1名
一級建築士:1名
登録建築板金基幹技能者:2名
小型移動式クレーン特別教育修了者:3名 |
| 特徴 |
リフォーム業
外壁工事業 |
| 対応エリア |
中部地方
|
| アフターフォロー体制 |
工事後、ご連絡いただければすぐに伺います。お気軽にご連絡ください。
AIG損保の第三者賠償責任保険に加入しています。 |
| 代表者 |
吉田 知志 |
| 代表者経歴 |
株式会社吉光工業 代表取締役
1994年3月:福井市立灯明寺中学校 卒業
1994年4月:福井県立高志高等学校卒業 入学
1997年4月:福井県立高志高等学校卒業 卒業
1997年4月:大阪大学工学部建築工学科 入学
2001年3月:大阪大学工学部建築工学科 卒業
2001年4月:北陸ミサワホーム株式会社 入社
2006年3月:北陸ミサワホーム株式会社 退社
2006年4月:有限会社吉光工業 入社
2006年11月:株式会社吉光工業へ組織変更
2009年4月:株式会社吉光工業 専務取締役 就任
2018年3月:株式会社吉光工業 代表取締役 就任 |
| 所在地 |
〒910-0804
福井県福井市高木中央2-510
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|
| 営業時間 |
月曜日~土曜日 8:00~18:00 |
| 定休日 |
日曜日、祝日、年末年始休業、大型連休(ゴールデンウィーク)、夏季休業(お盆休み) |
屋根工事の依頼も可能です。株式会社吉光工業の「やねいろは」掲載記事はこちら