伝統ある板金技術を四代目へ継承中。厚い実績を強みに、確実な外壁工事を
株式会社中濱板金
兵庫県神戸市須磨区大田町の株式会社中濱板金は、金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)や金属屋根、その他屋根工事をメインに行う板金工事店です。金以外の工事も窓口となり対応可能。三代目から四代目へ、高い技術を親子で継承している地域に根差した老舗工事店です。
工事店の想い
PERSON
先代の気概を引き継ぎ、経営の全てを担うことで視野が広がり、気持ちの余裕が生まれた
株式会社中濱板金(以下、中濱板金)は兵庫県神戸市須磨区大田町にある板金工事店です。金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)や金属屋根の工事、雨樋(あまどい)工事を中心に手がけています。代表取締役の中濱義明さん(以下、中濱さん)は三代目として家業を継ぎ、現在は息子さん2人も加わって四代目への継承の真っ只中。そんな中濱さんに、これまでの歩みや仕事への想いついてお話を伺いました。
中濱さんは子どもの頃、活発で外遊びが大好きな少年でした。屋根へ上がるなど、ちょっと危険な遊びもしていたと振り返ります。
「父と母が仕事で家を空けることが多かったので、私も外で遊んでばかりいました。今思えば危険ですが、建物の屋根に上ったり、マンションを走り回ったりして遊んでいたなあ」
当時は板金業を営むおじいさんやお父さんの仕事を詳しく知らず、家業を継ぐことは全く考えていなかったそうです。しかし高校生になると夏休みにアルバイトとして手伝うようになり、そこで初めて板金の仕事に触れました。
「父は古い人間で、見て覚えろという教え方でした。『もうちょっとこっち』と言ったら『何ミリと数字で言え』と怒られて。最初はわからなくて苦労しましたね。きつい仕事でしたが、仕事を覚えたらアルバイト料を上げてやると言われて、それで頑張れたんですよ」
板金を本格的にやるようになったのは21歳の時。お母さんが病気になったのがきっかけでした。完治は難しいと言われたことでお父さんが意気消沈したことが原因で、家業を手伝うために会社を辞めて実家へ戻ったのです。
「父が大変そうだったので板金をやると決めたんですが、そうスムーズにはいきませんでした。父との意見の違いから、家を出て独り立ちしようとしたこともあるんですよ。組合の親方から『家へ戻れ』と言われたりしてね。父が60歳で引退を決めて、それで正式に事業を引き継ぎました」
現在、中濱さんは見積りから請求書作成、銀行業務まですべて自分で行っています。それはかつての先代も同様で、現場で多忙な中、よくここまでの業務を1人でやっていたと感心したそう。
「最初は帳簿のつけ方さえわからなかったけど、税理士さんに教わりながらどうにかね。CADも習いに行って、図面で材料の割付ができるようになりました。会社員のままでいたら経験できなかったですよね。経営の全てに携わることで気持ちに余裕が生まれた気もします」
現在は息子さん2人が入社し、お一人は板金の職業訓練校に通いながら修業を積んでいます。板金工事店を四代にわたり続けるのは容易なことではありません。地域に根差した老舗板金工事店として、それが大きな強みになると中濱さんは考えています。
「跡継ぎがいるということが、お客さまや取引先の安心に繋がるんですよね。2人が一人前になったら、板金工事だけではなく、庭に設置するような小屋や物置などの木造もやっていこうと考えています。ひとつの業種にとらわれない、そんな事業展開を模索している最中です」
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WORK
経験と技術を活かし、水の流れを考慮した確実な外壁修理・外壁リフォームを実現
中濱板金は兵庫県神戸市須磨区大田町に拠点を構える板金工事店です。新築工事からリフォームまで様々な外壁工事に対応しています。特に金属系サイディング(ガルバリウム鋼板外壁)のカバー工法(※1)を得意とし、お客さまの予算と要望に合わせた最適な提案を心がけています。
お客さまとの打ち合わせで中濱さんが大切にしているのは、不要な工事を勧めないことです。そして見積りを作成する際も商品名を明記して、お客さまが自分で調べられるように配慮しています。
「お客さまの要望とご予算がはっきりしているなら、それに沿ったできる限りの提案をします。でも急なメンテナンスの場合は、今すぐ必要ない工事は勧めません。ご予算と相談しながら、本当に必要な部分から進めていきましょうという話をします。家を買う、家の工事をするって一生に一度、二度くらいのもので、大きなお金が必要ですよね。無駄な工事をせず計画的に必要なメンテナンスを提案する、うちはこの考え方を大切にしています。ご紹介での仕事が増えてきたのは、このスタイルが受け入れられているからかもしれませんね」
実際の外壁リフォーム工事の事例として、築25年ほどの一般住宅の外壁工事が挙がりました。中濱さんが現地調査をしたところ、窯業系サイディングの裏に水が浸入し、外壁材が水を含んで剥離しかけている状態でした。
「お客さまからはカバー工法をしてほしいと依頼されました。でも内側に浸入しているのは、防水シートの処理が悪いからなんです。まずは外壁を撤去し、防水シートを貼り直すところからやり直させてくださいと提案しました。外壁は1面だけ撤去し、透湿防水シートを貼り直してから金属系サイディングを施工したところ、雨漏りが直り喜ばれたのでよかったです」
外壁の雨漏り原因で多く見られるのは、増築部分の不具合だそうです。あとから繋げた部分は新築時よりもどうしても劣化が進みやすく、雨水が外壁内に浸入する原因になります。
「増築をした建物は、まずどのような工事をしたのか把握することが大事ですね。そして闇雲に外壁を壊すわけにはいかないので、まず点検口を作って雨水の流れを調べます。よく調べることで、大きな工事をしなくてもコーキング処理で解決する場合もあるんですよ。あと、大きい窓があるところに部屋を増築すると、屋根を新しくしたことで既存の窓からの雨漏りに気づかないことがあります。増築前から窓から雨が入っていただろうと思われるんですが、『屋根を新しくしたのに雨漏りが直らない』と相談されるケースがあるんです」
兵庫県神戸市の外壁工事の特性について尋ねました。神戸市は海側と山側で環境が異なり、北部の山側は積雪があります。しかし中濱板金が主に施工をする海側は特殊な施工は必要ないとのこと。ただし、万が一の台風の備えとして「風が強い箇所にはビス1本でも多く止めるようにしています」と、細かな配慮を欠かしません。
※1 カバー工法・・・金属屋根や外壁の重ね張りをするリフォーム方法
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MESSAGE
70年の歴史が生む安心感。気軽に相談できる工事店として、地域のお役に立ちたい
中濱板金では、アフターフォローを臨機応変に行っています。施工内容により保証書の発行、そして完工後の万が一の不具合にはすぐに点検対応し、お客さまの不安を解消することを心がけています。今後は、施工後の定期的な点検も行えるように準備中とのことです。
最後に「かべいろは」をご覧になっている、雨漏りや外壁の劣化でお困りのお客さま、そして外壁リフォームや外壁修理を検討しているお客さまへメッセージです。
「板金職人の強みは、お客さまの家にぴったり合う加工品を用意できることだと思います。店舗のフードもステンレスを加工して作れます。メーカーに依頼すると時間がかかると思うので、急ぐ場合はぜひ相談してくださいね。屋根の不具合を見つけて、こうなってるけど大丈夫かな?というそんな相談も、気軽に言っていただいて構いません。70年続く歴史があり、四代目が控えているという安心感を持っていただけたら嬉しいです!」
中濱さんの仕事への真摯な姿勢と、お客さまを第一に考える温かい人柄が印象的でした。「誠実に工事をするのが当たり前。でもそれが当たり前にならないように」という言葉に、一つひとつの現場に真剣に向き合う職人の誇りを感じました。地域に根差して70年、神戸の住まいを見守り続けてきた中濱板金、今後の事業展開がとても楽しみです。
(2025年7月取材)
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工事店プロフィール(株式会社中濱板金)
| 一番の強み |
職人の技と経営者の視点を四代目へ繋ぎ、地域密着工事店としてお客さまに安心感をご提供するところ |
| 会社名 |
株式会社中濱板金 |
| 対応工事 |
その他塗装
屋根塗装
樋塗装
外構・エクステリア塗装
室内塗装
|
| 従業員数 |
社員:4名 |
| 建設業許可 |
板金工事業、(兵庫県知事許可(般―05)第118718号) |
| 保有資格者 |
一級かわらぶき技能士:1名
一級建築板金技能士:2名
巻上げ機運転者:1名
研削砥石の取替え等の業務に係る特別教育:1名
高所作業車運転者:1名
職長安全衛生責任者:1名
石綿取扱作業従事者:1名
玉掛作業者:1名
登録基幹技能者:1名 |
| 特徴 |
リフォーム業
外壁工事業 |
| 対応エリア |
近畿地方
|
| アフターフォロー体制 |
全国中小企業団体中央会 ビジネス総合保険に加入しています。
全国中小企業団体中央会 業務災害補償制度に加入しています。
建専連専門工事業総合保障制度に加入しています。
不具合があればいつでも相談にのりますので、ご連絡をお待ちしています。 |
| 代表者 |
中濱 義明 |
| 代表者経歴 |
株式会社中濱板金 代表取締役
1994年8月:有限会社中濱板金店 入社
2009年1月:株式会社中濱板金 設立 代表取締役 就任 |
| 所在地 |
〒654-0024
兵庫県神戸市須磨区大田町3ー3-6
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|
| 営業時間 |
毎週月~土曜日 8:00~18:00 |
| 定休日 |
日曜日 |
屋根工事の依頼も可能です。株式会社中濱板金の「やねいろは」掲載記事はこちら