外壁工事と同時に屋根工事も。多彩な職人の在籍で、幅広い施工が可能に
株式会社屋根の多米
静岡県湖西市新居町の株式会社屋根の多米は、金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)、金属屋根、瓦屋根の工事をメインに手掛ける住宅工事店です。勉強熱心な若い職人と高い技術を持つベテラン職人が在籍し、外壁から屋根まで多彩な外装工事が可能です。
工事店の想い
PERSON
仕事は見て覚えろという厳しい修業時代。根気強く先輩につき、10年の経験を経て独立へ
株式会社屋根の多米(以下、屋根の多米)は、静岡県湖西市新居町にある住宅工事店です。住宅の外装や外壁リフォームを中心に施工し、主に金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)や金属屋根(ガルバリウム鋼板屋根)の工事を行っています。
高校生時代のアルバイトから始まり、職人歴30年を超える屋根の多米代表取締役の多米潤人さん(以下、多米さん)。きょうだい5人の中で育ったため、自立が早かったといいます。高校3年生の時には瓦屋で住み込みアルバイトを経験、そして高校卒業後はワーキングホリデーでオーストラリアへ。そんなアグレッシブな多米さんに、独立開業のきっかけや仕事への想いについてお話を伺いました。
「子どもたちを自由にさせてくれる親でしたね。ただ子どもが5人もいて上の人から出て行かないと子ども部屋が空かないので、高校卒業後は家を出るのが暗黙の了解でした。私はワーホリへ行ってから屋根工事に専念しましたが、他のきょうだいも外国で暮らしたりして自由に暮らしていますよ」
1年間の海外生活を満喫し、帰国後は迷わずアルバイトをしていた瓦屋へ。正社員として勤務し、約10年間働きました。「仕事は見て覚えろ」が色濃く残る時代で、3年間は雑用の下働きに徹したそうです。
「手厚い指導はなかったですね。そういう時代でした。3年間よくやめなかったと思います。でもやりがいがあったんですよ。出来上がった建物がずっと残ると思うとそれが嬉しかったです。独立した際に施工で困ることはなかったので、知らず知らずのうちに技術が身に付いていたんですね。独立のきっかけは2人目の子どもが生まれたことです。当時、もう少し給料がほしいなと思ったんですが、会社員だったからそうそうすぐには上がらなくてね。なら独立して自分で何とかしようと考えたんです」
2006年に前身の多米屋根工事店を開業後、しばらくは一人親方として仕事をしていました。3~4年後に新たに迎えた板金職人は、現在も共に働いてくれているそう。スタッフが増えたことで勤め人だった時には抱いていなかった責任感や緊張感を抱くようになりました。
「独立後すぐはやはりお金の面で大変でしたね。それまでは弁当ひとつ持っていけば仕事ができてそれで良かったけど、経営者となるとそうはいきませんから。責任感がかなり強くなりました」
今後は金属系外壁や金属屋根の張り替えやカバー工法(※1)にも力を入れていきたいと意欲的でした。現在、多米さんは若い職人と共に板金の勉強に励み、さらなる技術向上に努めているそう。そして、つい何もかも抱えがちな自分を省みて、協力工事店と一緒に仕事をしていく体制も万全にしていきたいと話していました。
「今、若い職人と一緒に勉強しているんですよ。子供の年くらいの若い子と同じ目線でいるといろいろと刺激を受けて勉強になりますね。仕事でもうちの職人たちに対する接し方も変わってきています。出来るだけ尊重して責任を持って行動してもらっています。私はそれを見守っている感じかな。年齢的にもこの先のことを考えると体制を見直す時期にきていますね。施工が任せられる協力工事店と足並みを揃えて、管理業務の強化を図っていきたいと考えています」
※1 カバー工法・・・金属屋根や外壁の重ね張りをするリフォーム方法
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WORK
瓦職人、板金職人の在籍で幅広い施工が可能に。技術の相乗効果で雨漏りに強い外壁に
静岡県湖西市新居町の屋根の多米は金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)や金属屋根・瓦屋根の住宅外装工事を中心に行う工事店です。一般住宅から工場や店舗まで、幅広い規模の施工に対応しています。
屋根の多米の最大の強みは、瓦職人と板金職人が在籍していること。屋根工事は、金属屋根はもちろんですが、屋根材が瓦であっても細部に板金が使われているため、板金工事が欠かせないのです。在籍職人は、それぞれが得意分野の技術を発揮して、現場をフォローし合っています。
そして屋根工事から始まった屋根の多米ですが、職人たちの板金技術が高まってきたことから、金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)の工事も数多く手掛けています。現在はリフォームに関する案件が多く、既存の外壁材の上を新しい外壁材で覆うカバー工法が中心になっているそうです。
「全てをはがしてから張り替えるか、古い外壁材の上からカバーするか、それはお客さまそれぞれのお考えですね。ただ、既存の外壁の素材によってはカバー工法ができないこともあります。サイディングは重いので、その重さに耐えられる外壁かどうかが大事なんです。古い家だと、板金の外壁の下には細い木材の下地しかないことも多いですから。うちではカバー工法が多いかな。その場合は既存の外壁材に木下地を設置して、そこへ新しいサイディングを張っていきます。全てを張り替えるなら、外壁をはがしたあとに下地と防水シートからやり直しますね」
また、雨漏り修理の相談も多く、多米さんはこれまでの外壁工事や屋根工事での経験を活かして原因解明に努めます。雨漏りの原因になりやすい場所は外壁と屋根の境目。修理方法は様々で、建物の状態にベストな最新の工法で対応しています。
「外壁と屋根の取り合い(※2)部分が原因であれば、外壁についている部分の屋根材を取りのぞき、防水シートや捨て水切り(※3)を修理するか、新たに設置するかですね。古い家は外装の下に防水紙が入っていないことも多いんですよ。今は防水紙の設置等、住宅建築に色々な決まりがあるので、それに沿った修理方法で施工するのが一般的です」
静岡県湖西市の外壁工事の特性について伺いました。湖西市は浜名湖と太平洋に囲まれた地域です。沿岸部の建物は塩害を受けやすく、金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)は経年劣化で特に錆(さび)が発生しやすい環境にあります。
「金属サイディングに傘のような形の大きなビスを使うと、そこに塩が溜まって錆ができるんですよ。あとは金属同士が変な反応を起こしてしまう場合もあるので、なるべく小さなビスを使い潮風の影響を受けないように施工しています。ただ、あまりビスを小さくすると台風に弱くなるため、さじ加減には気を付けなければいけませんね。材料屋さんから新製品を聞きながらベストなものを常に探しています」
※2 取り合い・・・屋根と壁など、部位同士のつなぎ・境目
※3 水切り・・・水が一部分に溜まらないようにするための金属板
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MESSAGE
地域の住宅を守っていく、そんな気概で施工を。板金店なみの技術で安心して暮らせる家に
屋根の多米はアフターフォローも万全です。多米さんは工事後、お客さまに「何があったらいつでも連絡してください」と伝えて現場をあとにします。また、雨漏り修理は一度の工事で完全に直すのは難しい場合が多く、お客さまに様子を見ていただくこともあるそう。
「雨漏りは明らかなひびや穴があれば解決しやすいんですが、経年劣化や複雑なつくりの建物だと、原因を明らかにするのが難しいことがあるんです。その場合は、少しずつ修理をして雨を待ち、何日か過ごしていただいて水漏れしなくなったら修理完了としています。雨漏り以外でも、何かあったらいつでも点検に行くので、連絡してくださいね」
最後に「かべいろは」をご覧になっている、金属系外壁の劣化でお困りのお客さま、そして外壁リフォームや外壁修理を検討しているお客さまへメッセージです。
「金属系サイディングの外壁工事、さらに金属屋根、瓦屋根までできるのが屋根の多米の強みです。外壁も屋根も、雨漏り工事はほとんどの場合で板金工事が必要になるんです。板金職人が在籍していて設備も整っているため、板金工事店なみの施工ができます。うちのスローガンは『屋根のためには屋根の多米』なんですよ。屋根に限らず、地元の住宅は私たちが守っていく!という気概でやっているので、住宅外装工事のことならなんでも相談してくださいね」
「外壁も屋根もお任せください」という力強い言葉を多米さんからいただきました。外装の劣化を発見するきっかけは、目に入りやすい外壁の不具合だと思います。外壁に傷みがあれば、高確率で屋根の劣化も進んでいるはず。そうなった時、屋根の多米のような工事店は、地域の住宅を支える存在として重要だと実感しました
(2024年11月取材)
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取材後記
株式会社屋根の多米
スタッフを思いやる経営者さん!
高校生のうちに住み込みのアルバイトをしたり、卒業後すぐに外国暮らしをしたり。取材冒頭から多米さんの自由奔放な生き方を聞いて驚いた今回。「きょうだいも、みんな好きに暮らしてるね」と飄々と話す姿から、仕事の方もさぞかしマイペース?と構えましたが、そんなことはなく、お話の中ではスタッフへの気遣いが垣間見えました。それは法人化のきっかけ「若い人を社会保険に入れてあげたかったから」という理由にも色濃く現れていて、大らかな人柄を感じました。
ずっと若いわけではないから…
でも、お話を聞いているととても冷静な部分もありました。職人は体力勝負、しかし老いはいずれやってきます。多米さんはそれを懸念して、自分がどう動いていけばよいか方向性を探っているようでした。「管理業務に専念したい、でも現場を自分の目で確かめて施工したい」。そんなふうに経営者と職人の気持ちの間で揺れ動く様子に、すごく人間味を感じます。真剣に働く人は誰でも悩んでる!親しみを覚えたと同時に、これからもエールを送り続けたいと感じた取材でした。
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工事店プロフィール(株式会社屋根の多米)
| 一番の強み |
新しい技術と施工を取り入れる意欲の高さと瓦、板金の確かな技術と実績があるところ |
| 会社名 |
株式会社屋根の多米 |
| 対応工事 |
その他塗装
屋根塗装
樋塗装
外構・エクステリア塗装
室内塗装
|
| 従業員数 |
社員:3名 |
| 保有資格者 |
一級かわらぶき技能士:1名
一級建築板金技能士:1名
屋根診断技士:1名
瓦屋根工事技士:1名
巻上げ機運転者:1名
高所作業車運転者:1名
石綿取扱作業従事者:1名 |
| 特徴 |
リフォーム業
外壁工事業 |
| 対応エリア |
中部地方
|
| アフターフォロー体制 |
気になるところがあれば施工後もお気軽にご連絡ください。
迅速に対応いたします。 |
| 代表者 |
多米 潤人 |
| 代表者経歴 |
株式会社屋根の多米 代表取締役
新居町商工会 所属
1990年3月:湖西市立新居中学校 卒業
1990年4月:静岡県立新居高等学校 入学
1993年3月:静岡県立新居高等学校 卒業
1993年4月:ワーキングホリデー
1994年5月:有限会社大野窯業 入社
2006年3月:有限会社大野窯業 退社
2006年4月:多米屋根工事店 創業 代表 就任
2013年12月:株式会社屋根の多米 設立 代表取締役 就任 |
| 所在地 |
〒431-0302
静岡県湖西市新居町新居896-35
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| 営業時間 |
毎週月~土曜日、祝日 8:00~18:00 |
| 定休日 |
日曜日、年末年始休業、大型連休(ゴールデンウィーク)、夏季休業(お盆休み) |
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