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クオリティの高い板金加工で、耐久性と意匠性の同時をかなえる外壁工事を
唐島板金工業所
富山県
富山県板金工業組合
唐島板金工業所
富山県高岡市福岡町の唐島板金工業所は、金属系外壁（ガルバリウム鋼板外壁）と金属屋根の工事をメインに施工する板金工事店です。数々の技能賞へ挑戦や地域貢献、職人の育成活動等仕事以外の活動にも熱心に取り組み、若い世代への板金業の普及に努めています。
工事店の想い
PERSON 地域活動にも積極的に参加して板金業を普及。職人ならではの貢献をしていきたい
「板金業を知ったのはいつか？うーん、子どもの頃からいつも忙しい父を見ていたんですが今ひとつよくわかっていなかったです。小学生の時は家の工事の仕事だと何となく認識していた程度でした。当時は金属屋根が今ほど使われていなかったので、父の仕事は外壁修理のトタン工事や雨樋工事がメインだったと思います」
子どもの頃の仕事の印象を伺ったところ、懐かしそうにこう答えてくれた唐島さん。幼い頃は「板金屋」にピンときておらず、友人からの「家は何の仕事をしているの？」という質問にうまく答えられなかったそうです。
「高校卒業後、建設会社・工務店を経験して二級建築士資格を取得しました。父の会社に入社したのは２００１年ですね。板金技術は父から教わりました。父は職人気質な性格ゆえに「見て覚えなさい」「技は盗むもの」「とりあえずやってみなさい」が基本でした。紆余曲折はありましたが、今の形まで二人で歩んできました」
唐島さんは、人は勉強やスポーツにおいて「人より少しうまくできること。人より少し得意なこと」を好きになる傾向にあると分析をしていました。それは仕事に対しても同様で、板金学校で大勢と共に学んだ技術実習で思ったよりもうまく出来ると自信につながり、探求心も芽生え、「板金は面白い」と感じるようになったといいます。
それからは全国建築板金競技大会で第１位をおさめるなど、様々な大会で数多くの賞を獲得してきました。厚生労働大臣表彰や国土交通大臣表彰の経験もあり、これは唐島さんの板金技術が国が認めるレベルに達している証拠です。そしてそれらの功績が買われ、数年前から唐島さんは職業訓練校の指導員等も務めています。現在は板金工業組合青年部の部長として板金業を周知する活動や若手育成にも尽力し、業界全体の底上げをしていきたいと意欲的でした。
「僕には会社を大きくしたいという野望はないんです。これまで通り、唐島板金工業所が築いてきた信用や、これまでの評価に恥じない仕事をしていけたらと考えています。仕事の規模によっては、自分が信頼している仲間に応援に来てもらう事もありますが、今後とも「少数精悦」をモットーに経営していきたいです。他には訓練校の指導員や、組合での技能講習を通して板金業の周知や若手の育成にも携わっています。地域のイベントでは子どもたちと銅板のレリーフを作ったりしてね。そういった活動にも力を入れているところなんです」
WORK お客さまの依頼の本質をくみ取り、職人として出来る限りの最高の提案を
唐島さんは、訓練校での指導で普段から若い人と接しています。教える際に気を付けているのは「とりあえずやってみなさい」という声かけはしないこと。作業の一つひとつがどのような仕上がりに繋がるのかを丁寧に説明し、理屈を知った上で手を動かしてもらうそうです。
「苦手なこと、できないことって必ずありますよね。どうしてこの作業でつまずいているのか、それを本人と話し手を動かしながら解明していくんです。そうすると、あ、こういうことを考えながら動いているからの結果なんだとわかるんですよ。それに対するノウハウを自分が提供できた時に指導者としての面白さを感じますね」
接客で留意しているのは身だしなみと言葉使いです。お客さまの要望をしっかり聞き出すためにも、技術以外のところで不信感に繋がらないように心掛けています。
「このお客さまの依頼の本質は何だろう？と考えながら打ち合わせをします。工事のリクエストって具体的に話すのは難しいものなので、こちらがうまくくみ取ることも大切です。きっとこのお客さまはこのくらいまで望んでいるんだろうなと想像して、ぴったりの提案ができるように努めています」
次に実際の外壁工事の事例を伺ったところ、築３０年ほどのリブ波のトタン外壁の張り替え工事が挙がりました。かなり錆が進んでいたためカバー工法（※１）ではなく全張り替え、さらに断熱材も入れたいとのご要望だったそうです。
「外側から断熱材を張ることもできるんですが、厚みに制限のある建物だったので、リブ波を剥がして外壁の中に断熱材を入れることにしました。もともと家の中に断熱材は入っていたんですが薄くて頼りなかったため改めて入れ直し、防水紙も遮熱用のもの、さらに外側には断熱効果の高い金属サイディング（※２）を張って仕上げました。ただ、昔ながらの和風の家屋で全てを金属サイディングにすると趣が変わってしまう恐れがあったんです。なので一部には板金加工して施工しました。性能も大事ですが、お客さまが抱いているご自宅の装いみたいな意匠性にも寄り添って工事を提案しています。リフォームであまりにもファンシーにならないように、重厚感を残せる材料の選定と仕上げにこだわりました」
外壁の雨漏りについては「ほぼ施工不良」だと唐島さんは言います。新築時や改修時に施工したであろう、外壁と屋根の取り合い部分の水切り加工の甘さが目に付くそうです。また、サッシ等の開口部の役物の選定ミス、シーリング（※３）のミス等、人為的なミスが多くみられるといいます。
「外壁の雨漏りに関しては、施工のミスが多いと感じます。役物等は水が流れるように加工しなければいけないんですが、その加工が甘いと、結果的に雨水が溜まってはいけない箇所に溜まってしまうことになり、雨漏りにつながります。ごく稀に板金屋でも判らないとなった時はサッシなど材料そのものの不良だったりもします。その他は外壁材の色や形が変わる部分の水切りの施工不良もよく見ます。先日担当したお宅も築３０年の波板で劣化により見た目も悪くなり、外壁材の変わり目の水切り部分から雨漏りしていました。お客様のご希望で、全張り替えで工事をすることになりました。既存の外壁材を剥がして下地を補修し、断熱材、遮熱タイプの防水シートを張り、最後にガルバリウム（※４）で仕上げました。基本的には縦張り、デザイン性を高めたい場所は横張りで使い分けてお客さまの持つ外観イメージに近づけました」
富山県高岡市の金属屋根工事の特性について尋ねました。富山県は積雪のある地域です。屋根から落ちた雪が隣接した建物の外壁を傷つけることがあるため、雪止め金具の設置を提案しています。
※１ カバー工法・・・金属屋根の重ね張りをする屋根のリフォーム方法
※２ サイディング・・・セメント製や金属製の外壁材
※３ シーリング・・・サッシ周りなどの目地や隙間に、雨や汚れが浸入しないように充填する材料
※４ ガルバリウム・・・現在板金材料の主流となっているアルミニウム・亜鉛合金めっき鋼板であり、鉄板よりもさびなどに強い
MESSAGE 板金と設計の技術と知識を活かして住宅をトータルで見守り、住みよい暮らしの実現へ
「こちらから連絡して伺う定期点検は行っていませんが、気になることがあればいつでも気軽に連絡してください。施工後のトラブルはすぐに駆け付けます」
最後に「かべいろは」をご覧になっている、雨漏りや金属系外壁（ガルバリウム鋼板外壁）の劣化でお困りのお客さま、そして外壁リフォームや外壁修理を検討しているお客さまへメッセージです。
「漏水に関する修理には経験に裏付けされたスキルと自信があります。一般的にお客さまは雨漏り等の不具合を大工さんやハウスメーカーに相談すると思うんですが、結局は水漏れ修理のノウハウを持っている板金屋に修理依頼がきます。なので安心して直接ご相談くださればと思います。コンテスト等で多数の賞や評価をいただき、実績に恥じない仕事をしなければと、そのことをいつも念頭に置いています。また、僕は設計事務所も構えているため、家をトータルで見て修理やリフォームの方向性を提案できます。広い範囲のお悩みに対応できると思うので、何かあれば気軽に相談してください」
輝かしい実績に奢ることなく、目の前の仕事に着実に対応する誠実さ。さらに言葉を一つひとつ選んで話す丁寧な対応に、お客さまに対しても同じように接しているのだと想像ができた取材でした。
（２０２3年７月取材）
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取材後記
唐島板金工業所
仕事を面白がる意識が大事
職人の他に指導者としての顔もある唐島さんからは、人材育成についての話もたくさん出てきました。板金は手仕事が多く、工芸的な一面もあります。仕事そのものを楽しむ人が良い職人になれると考えていて、訓練校では「作業を楽しんでる生徒さん」についつい目を掛けてしまうそう。えこひいきはいけませんねと頭を掻いていましたが、それは唐島さん自身が仕事に楽しみを見つけているからだと感じました。
水漏れは直接板金屋さんでOK！
住宅はハウスメーカーに頼めば何の心配もなく建ててもらえます。しかし、その工程は細分化されていて、工事により必要な職人は違うのです。「外装に関する漏水は板金屋が直すんです」と言い切る唐島さんからは、揺るぎない自信があふれていました。この職人さんになら、家をまかせたい！直してほしい！いくつもの質問にじっくり答えてくれた唐島さんに強い信頼感を抱きました。
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工事店プロフィール（唐島板金工業所）
| 一番の強み | 長年続く地域に根差した板金工事店。技術に自信のある職人が、お客様の家の形状に合った雨樋や水切りをぴったり加工できるところ |
|---|---|
| 会社名 | 唐島板金工業所 |
| 対応工事 |
外壁塗装
外壁張り替え(カバー)
外壁修理
その他塗装
屋根塗装
樋塗装
外構・エクステリア塗装
室内塗装
|
| 従業員数 | 社員：４名 |
| 保有資格者 | 一級建築板金技能士：１名 二級建築板金技能士：１名 二級建築施工管理技士：１名 建設ジュニアマスター（板金工）：１名 高所作業車運転者：１名 職長安全衛生責任者：１名 石綿取扱作業従事者：２名 足場の組立て等作業主任者：１名 玉掛作業者：１名 ものづくりマイスター（建築板金） 職業訓練指導員：１名 二級建築士：１名 |
| 特徴 | リフォーム業 外壁工事業 左官工事業 |
| 対応エリア |
中部地方 |
| アフターフォロー体制 | 何か不具合などございましたら、迅速に対応致します。 |
| 代表者 | 唐島 盛一 |
| 代表者経歴 | 唐島板金工業所 １９９５年３月：福岡町立福岡中学校 卒業 １９９５年４月：富山県立高岡工芸高等学校 建築科 入学 １９９８年３月：富山県立高岡工芸高等学校 建築科 卒業 ２００１年４月：唐島板金工業所 入社 |
| 所在地 |
〒939-0132 富山県高岡市福岡町大滝１２９２－１ 大きな地図で見る |
| 営業時間 | 毎週月～土曜日、祝日 ８：００～１８：００ |
| 定休日 | 日曜日、年末年始休業、大型連休（ゴールデンウィーク） |
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