「外壁工事は近藤板金店に頼めば安心」地域でそう囁かれる工事店を目指して
株式会社近藤板金店
岐阜県不破郡垂井町の株式会社近藤板金店は、金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)や金属屋根等の外装工事を中心に行う板金工事店です。一般住宅から工場や店舗まで対応できる建物は多数。「一生、板金屋をやりたい」という気概を持つ代表取締役が率いる、高い技術を持つ会社です。
工事店の想い
PERSON
「ありがとう」この言葉をいただくことが、住宅工事をする楽しみであり原動力
株式会社近藤板金店(以下、近藤板金店)は、岐阜県不破郡垂井町に拠点を構える板金工事です。創業は1940年(昭和15年)。地域で歴史ある住宅工事店として、1995年に法人化しました。近藤慎也さん(以下、近藤さん)は2016年に先代から代表取締役を引き継いだ三代目経営者です。
近藤さんは、岐阜県で生まれ育ちました。お父さんの仕事を見ながら日々を過ごし、中学生の時には将来板金屋になるつもりで現場へ行って手伝いをしていたそう。しかし、意気込みがあっても中学生はまだ子ども。梯子(はしご)を上ろうとしたところを現場監督に見つかり、降りるよう注意されたこともあるそうです。
「14歳は無理!ダメ!まだ子どもだろと怒られてね。手伝うといってもできることなんて荷物を持っていたりするくらいですよ。手術で言う看護師さんみたいな役割。メスって言われたらメスを渡す役で、職人の補助作業ですね。屋根の上にいる職人さんたちを見て、格好いいなあと思ってました。家を継ぐことに関しては決して強制ではなかったけど、そういう雰囲気は常にあった感じで、僕もやる気満々になっていたんです」
板金職人になる気にあふれていた近藤さんの進学先は、工業高校の建築科。卒業後に当時岐阜県で大手だった板金工事店に入社し、職人としての修業を始めました。社会人としての厳しさはありましたが、板金の仕事そのものは楽しかったそう。この仕事のやりがいはどんなところにありますか?の質問に、近藤さんはこう答えました。
「お客さまから『ありがとう』と言われるのがこの仕事の良いところです。僕らの仕事は家を直すことなので、その家の人から『困っとるんやわ』とお願いされて修理して『ありがとう』と言われるでしょう。感謝をもらえる仕事って、やっぱりやる気が起こります。僕ね、この仕事を死ぬまでやると周りに言っているんです。会社としてというより一個人としてやるという意味ですけどもね」
近藤さんは板金の仕事を楽しみながらも、将来を考えると不安になるとも言っています。人口減少に伴い、この先新築の住宅建築は先細りになっていくでしょう。工事店としてリフォーム工事に注力するのはそのためですが、近藤さんは「板金業界」について世間に知ってもらうのが、先細りする仕事に対する、ある程度の歯止めになるかもしれないと考えているのです。
「ごくまれではありますが、『仕上がりが気に入らないから代金を払わない』という人がいるのが住宅工事の世界です。そういう時は、職人の技術、板金工事というものが軽んじられているなと感じます。そんな状況を減らすためにも、僕たちの仕事がどんなものなのか広く周知していけたらいいですね。最近は、お客さまにやることをきちんと説明するようにしているんです。こういう工程でこういう修理をしますってね。板金の仕事はどんなものなのか、何にお金がかかっているか、そういったことを知ってもらいたいんです」
また、板金業の周知と同時に、共に働いている職人にも意識を高めてもらいたいと考えるようになったそう。職人は腕1本で仕事をしている人たちです。会社に所属して仕事をすると、経費、つまり材料の一つひとつの値段に無頓着になりがちだと近藤さんは気が付きました。会社としてお客さまへのサービスを惜しみなく行うためにも、自分たちの仕事の経費がどれだけかかっているのか把握してもらわなければいけないと、そう感じたそうです。
「コイルひとつとっても、1本で足りるところを、どうせなら2本入れとくかみたいな、そんな感じで職人たちは仕事をしていたんです。1本追加で経費が何万円も違ってくるので、そのあたりの意識は持ってほしいと考えて材料の値段も説明するようになりました。現場での思い付きではなく、きちんと考えて仕事に向き合ってほしいと思ってね」
今後は、事業の継続についてしっかり考えていきたいとのこと。スタッフを増やす構想もあり、採用や育成にも注力しなければいけません。しかし、手厚い待遇にしたからといって、近藤板金店が求める人材の獲得に繋がるかというとそうではないらしく、近藤さんは難しい顔をしていました。
「会社としての最終的な目標は、この地域で『近藤板金店に頼めば安心』という信用を築くことです。住宅を直す仕事がメインなので、そこにはまず困っている人がいるのが事実。そのお客さまに『助かった』と言われるのが会社としてのやりがいですね。スタッフの増員については、待遇と仕事のバランスに応募してくる人がマッチするかという悩ましい問題があります。待遇をだけを目当てに来られると、こちらが求めている職人とずれてしまうというか…。うちの職人たちには週休2日でしっかり休んでもらうようにしていて、それはちょっと職人ぽくない働き方なんですが、仕事の内容が屋外ですし、体力勝負の大変な仕事なのでそうしています。体を大事にしながら、良い仕事をしてほしいなというところで、まだまだ試行錯誤中ですね」
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WORK
仕事へのモットーは「誠実に正直であること」。不安や疑問を抱かせないよう工事は丁寧に
岐阜県不破郡垂井町にある近藤板金店は、住宅の板金工事等を行う会社です。金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)の修理やカバー工法も行っており、その他窯業系サイディング等は窓口となって対応しています。
近藤板金店がお客さまに対して心掛けているのは、「正直であること」。打ち合わせでは施工内容をわかりやすく説明し、お客さまが疑問や不安を抱かないように配慮しています。分かりにくい時は図面や写真をうまく使って、部品の一つひとつがどこに使われるのか等を明らかにしているそうです。
「嘘はつかない、正直に。これが工事をする時のモットーです。見積書も数量を明確に記載してどこにお金がかかるのか、できるだけわかりやすい情報を届けるようにしています。メーカーや数量がバーッと書いてあって、はい100万円、ではお客さまが困惑してしまいますからね。なので、その場で簡易的な図面を書いたり写真を見せたりしながら説明を行うのが一番なんです。お客さまに『こういう工事はどう?』と言われても、それが雨漏りに効果のない工事だったら、正直にそうお伝えして、プロから見て確実な工事を提案します」
正直がモットーの近藤板金店では、多種多様な工事の実績があります。外壁はトタンのリフォーム工事が多く、外壁の劣化状態やお客さまの予算を考慮して、建物に合った工事を提案します。
「既存の外壁材を外して張り替える工事と、既存の外壁をそのままにして上からかぶせるカバー工法の2パターンがありますね。僕はお客さまに相談されたらカバー工法を推奨しています。今ある外壁の上に重ねるので、その方が雨漏りを起こしにくいんです。ただ、重ねると建物に厚みが出るので、サッシまわりや出隅(※1)や入隅(※2)の角、上端部に水が入りやすくなるので、そういう場所は形に合った加工品を作って、水漏れがしないように取り付けていきます。新築と違って、改修工事は雨漏りしない外壁に仕上げることが一番の目的ですね」
新築の外壁工事も外壁リフォーム工事も行う近藤板金店。一般的に条件が多岐にわたるリフォーム工事の方が難しいといわれていますが、近藤さんもご多分に漏れずそう感じています。外壁も屋根もリフォーム工事の方が手がかかり、技術と知識が必要なのです。
「僕たちがする外壁リフォーム工事は、木材や鉄骨の下地に外壁材を張るんですが、下地が波打っているような状態だと、いくらきれいに外壁材を張っても、仕上がりがなみなみに見えてしまうんです。新築工事は下地が波打ってるなんてことは無いので、そのへんがリフォーム工事の難しさだと感じます。下地から立ち会える時や、自分たちで下地もやれる時は、仕上がりを美しくするために下地の設置に時間をかけますね。真っ直ぐにするために、木材を打つ時に糸を張って調整することもあるんです。でも、リフォームだと経年であちこちが歪んでいることも多いので、糸に合わせて凹んでいるところにかませ材を補充します」
また、雨漏り工事にはリフォーム工事以上の慎重さが必要だと近藤さんは考えています。点検で原因箇所が明らかになればそのまま修理に入りますが、可能性がありそうな場所が数か所ある時は、応急処置のテープや板を当ててお客さまに様子を見てもらうそうです。
「僕は雨漏り修理に関してものすごく慎重です。雨漏りは本当に難しくて、水が入った部分と出てくるところが全然違う場所だったりするんでね。原因がわかったら、大抵は応急処置をしてから見積りを数パターン出します。雨漏り工事の規模はお客さまの要望によるところが大きいんです。半年~ほんの数年もてばいいのか、それとも一生雨漏りしない方がいいのか、その家にどのくらい住むかという予定によって、工事の方法は変わります。経年劣化が進んでいると、一か所直してもまた別の場所から水漏れを起こすことが多いので、その心配がある場合はそれもお伝えしています。外壁の雨漏りで多いのは、コーキング(※3)が切れた窓まわりですね。あとは外壁の上の方、屋根との取り合い部分。やはり何かと境目部分の劣化が原因ですね」
最後に、岐阜県不破郡垂井町の外壁工事の特性について伺いました。不破郡垂井町のあたりは積雪のある地域です。冬も工事は実施しますが、夏場には必要ない作業が発生することもあり、多少動きが悪くなるとのことです。
「雪が積もると、まず周辺の雪かきからスタートします。冷え込みそうな時は工事箇所を前日に養生している場合もあってそれを外す作業も追加されるので、何かと仕事の始まりが遅くなりますね。あと、前の晩に冷え込んで霜がついていたりすると、太陽の光が強くなる10時くらいまで解けるのを待つこともあるんです。そして夕方3時~4時にはまた気温が下がって実働が6時間くらいにしかならないので、なかなか作業が進まないのが悩ましいですね」
※1 出隅・・・外壁や屋根の2つの面が出合ってできる角(凸)の部分
※2 入隅・・・外壁や屋根の2つの面が出合ってできる角(凹)の部分
※3 コーキング・・・継ぎ目の隙間を埋める目地材
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MESSAGE
お客さまと職人が話しやすい現場のために、わかりやすい説明とコミュニケーションを
近藤板金店では、完工後も工事箇所や追加工事について、いつでも相談に乗っています。アフターフォローとしては、近隣で別の工事がある際、近藤さんが外観を確認しに行くこともあるそうです。
「お客さまも忙しいと思うので、連絡をして点検に行くということはあまりやっていません。でも近所で工事があると、僕が気になって外からさっと見に行くことはありますね。完工後に工事をした箇所以外を相談された場合は、再度点検やお見積りをして対応しています。以前、外壁を自分で張りたいから、材料だけ用意してほしいという相談がありました。プロとしてはお勧めできなかったのでやめた方が良いとお伝えしたんですが、結局ご自身で取り付けられたそうです。器用な方でうまく取り付けていたんですよ。もちろん、職人の仕事と比較すると違いが分かりますが、ご自宅を自分で工事するなら、十分な出来だったと思います。こんなふうに僕たちで工事しなくても、お客さまの相談に乗ったりしているんです」
最後に「かべいろは」をご覧になっている、雨漏りや外壁の劣化でお困りのお客さま、そして金属系外壁(ガルバリウム鋼板外壁)等の外壁リフォーム・外壁修理を検討しているお客さまにメッセージです。
「僕たちは、お客さまにわかりやすい説明を心掛けています。コミュニケーションが取りやすくなるように、現場でのお声がけや話す時の雰囲気も社員一同で大切にしています。仕事中に話しかけにくい態度の職人はいないと思うので、現場で何かあったら気軽に声をかけてください。近藤板金店で工事をするメリットは、『安心感』だと自負しています。誠実な対応と適正価格で仕事にあたっているので、お気兼ねなく見積りや点検の相談をしてください。お問い合わせお待ちしております」
近藤さんは、普段の仕事はもちろん、万が一のやり直し工事にも原因を振り返り、丁寧に対応する姿勢を大切にしています。作業中に感じた違和感をそのままにしてはいけないと、日々職人たちに伝えているそう。誠実に、正直に。これらのモットーは言葉だけではないと、しっかり受け止めた取材でした。
(2022年12月取材)
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外壁修理・外壁リフォーム事例(株式会社近藤板金店)1件

外壁修理(取替)
S.H様 (岐阜県大垣市)
更新日 2023.04.28
before
after
- 建物種別
- 一戸建て
- 価格
- 10〜20万円
- 施工期間
- 0〜1日
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工事店プロフィール(株式会社近藤板金店)
| 一番の強み |
お客さまに卓越した技術と誠実さで施工することはもちろん、施工後はお客さまの対面・非対面のご希望に合わせてアフターフォローを実施しているところ |
| 会社名 |
株式会社近藤板金店 |
| 対応工事 |
その他塗装
屋根塗装
樋塗装
外構・エクステリア塗装
室内塗装
|
| 従業員数 |
社員:7名 |
| 建設業許可 |
建築工事業、大工工事業、とび・土工工事業、屋根工事業、板金工事業、(岐阜県知事許可(般―4)第16403号) |
| 保有資格者 |
一級建築板金技能士:3名
二級建築板金技能士:3名
一級建築施工管理技士:2名
二級建築施工管理技士:2名
建設マスター(屋根工):1名
建設マスター(板金工):2名
建設ジュニアマスター(屋根工):1名
建設ジュニアマスター(板金工):2名
丸のこ等取扱従事者:6名
研削砥石の取替え等の業務に係る特別教育:6名
高所作業車運転者:6名
職長安全衛生責任者:6名
石綿取扱作業従事者:6名
足場の組立て等作業主任者:6名
玉掛作業者:6名
ものづくりマイスター(かわらぶき):6名
ものづくりマイスター(塗装):1名
一級建築士:1名
二級建築士:2名
リフレクティックス仕様遮熱施工管理士:1名
登録建築板金基幹技能者:2名 |
| 特徴 |
リフォーム業
外壁工事業 |
| 対応エリア |
中部地方
近畿地方
|
| アフターフォロー体制 |
AIG損害保険株式会社のビジネスガードに加入済です。
施工後、お客様のご要望(対面・非対面)に合わせて点検にお伺いいたします。 |
| 代表者 |
近藤 慎也 |
| 代表者経歴 |
株式会社近藤板金店 代表取締役
垂井町商工会 所属
2006年3月:垂井町立不破中学校 卒業
2006年4月:岐阜県立大垣工業高等学校 入学
2009年3月:岐阜県立大垣工業高等学校 卒業
2009年4月:株式会社横瀬板金工業所 入社
2014年3月:株式会社横瀬板金工業所 退社
2014年4月:株式会社近藤板金店 入社
2016年8月:株式会社近藤板金店 代表取締役 就任 |
| 所在地 |
〒503-2121
岐阜県不破郡垂井町垂井町1478-3
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|
| 営業時間 |
毎週月~土曜日、祝日 8:00~17:30 |
| 定休日 |
日曜日、年末年始休業、大型連休(ゴールデンウィーク)、夏季休業(お盆休み) |
屋根工事の依頼も可能です。株式会社近藤板金店の「やねいろは」掲載記事はこちら